担当:藤原
参加者:7名
節の概要:
がんの発生を変異と自然選択の原理に従った進化の過程として捉えた上で、がんの発生の要因やがん細胞の増殖・転移について述べている。
議論点:
がんの発生の要因として塩基配列の変異とエピジェネティックな変化があるが、どちらがより影響力があるのか。
▷ 塩基配列の変異
- 5個以上の遺伝子に影響する可能性は低そう
> がんの発生には5個以上の遺伝子の変異が必要だと言われている
> サイレント変異や、元と同じような性質を持つタンパク質に翻訳される変異の存在
▷ エピジェネティックな変化
- 5個以上の遺伝子に影響を与える可能性は高そう
> がんの発生には5個以上の遺伝子の変異が必要だと言われている
> ヘテロクロマチンの存在
- 塩基配列に対する依存性・特性がありそう
- エピジェネティックな変化のみでがんは発生しうるか
ほかの議論点:
・がん細胞は転移時(血液中を移動するとき)に、生体の防御機構をどうやって無効化するのか。
・がん細胞の増殖・転移が、最終的にどのように生物の死につながるのか。
・がんを早期(例えばがん細胞数が10〜100個のとき)に発見する方法はないのか。
・エピジェネティックな変化がどのようにがんに関連するのか。
2013年2月21日木曜日
2013年2月7日木曜日
MBCセミナー 11-2: 輸送体と能動膜輸送
担当: 田高
参加者: 7名
参加者: 7名
節の概要
11-1では膜輸送を行うものとして輸送体とチャネルが挙げられていたが、この節では輸送体に着目しその機能などを述べる。
議論点
1. 細菌ではH+の電気化学的勾配を駆動力として輸送を行う輸送体が多いのに対し、動物細胞ではNa+勾配を使うものが多い。動物細胞でNa+勾配を使う利点は何か?
・細菌にはNa+-K+ポンプがあるのか?
・生物は元をたどれば海から来たため、外にあるNa+を使うのは自然?
・Na+のようにシンプルなイオンの利用は多い?
・K+は使うために貯めないとならない
・これらの理由からNa+を使うのは妥当
・議論点の整理:最近でH+勾配を使うのはなぜか?
・H+を使う理由
・環境依存性?
・火口や胃の中などでは使わざるをえない?
・初期の地球は酸性でそれを活用していた?
・酸化・還元との相性が良い
・水は必ずあるからH+は必ず使える?
・アルカリ性でしか生きられない細菌は?
・高アルカリ性細菌: 栄養分取り込みにNa+を使っている
2. 多剤耐性タンパク(multidrug resistance protein; MDR protein)が化学構造に無関係に耐性を示すメカニズム
・MDR
・膜に浮かんでいる怪しいものを搬出している
・ステロイドホルモン?
・多少は特異性があるかもしれない(極性など)
3. 真核生物で取り込みを行うABC輸送体が無い理由
・議論点の整理:ATPを利用するものと電気化学的勾配を利用するものの違い
・考えられる違い
・ATP利用型: ATPが拡散してこないと動けない、遅いのでは?
・勾配利用型: 勾配はいつでもある?、速いのでは?
・教科書ではグラム陰性菌のABC輸送体の例が挙げられていたが、グラム陽性菌で取り込みを行うABC輸送体は無いのか?
他に挙げられた議論点
・細胞外ではNa+が多く、細胞内ではK+が多い理由
・Na+-K+ポンプは陽イオン3個を細胞外に運び出し2個を取り込むが、もっと多く交換する事はできないのか?
・ゲノムサイズとABC輸送体数の関係性
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