2017年10月31日火曜日

Nature podcast 2016/3/17 Retrieving lost memories

担当:劉
参加者:6人

概要
アルツハイマー病の表現の一つは記憶低下である。記憶を失うのは保管された記憶がなくなることではなく、記憶の保管所のアクセスがなくなると言われた。研究者たちは初期アルツハイマー病のマウスを対象として実験をして、マウスのエングラム細胞のシナプスを活性化すると、記憶を回復できる。初期アルツハイマー病の記憶欠失の治療戦略となる可能性がある。

議論点
アルツハイマー病の発病年齢

65〜90(ウィキペディアより)

発病原因
amyloid-βタンパク質がたまる
→神経細胞が死ぬ
→記憶を失う

記憶
store
retrieve

遺伝子は何歳発病することを決める?

遺伝子の影響の比率
調べる方法:
GWAS
双子

まとめ
アルツハイマー病の発病年齢はだいたい65歳から90歳の間である。amyloid-βタンパク質は発病の重要な原因だと考えられる。どの年齢で発病するのは多分遺伝子が決めるが、環境と生活習慣の影響も考えしなければならない。遺伝子の影響の割合を求めるために、GWASと双子(同じゲノムで違う環境)がいけそうだ。

2017年10月17日火曜日

Nature Podcast(2016/03/03) Where am I?

担当 : 甲斐
参加者 : 6人

概要
海馬CA2亜領域に存在する独特なニューロン群が、不動状態にあるときに現在位置についての信号を発しており、それはこれまで明らかにされていなかった海馬全域にわたる回路網パターンとの関連で行われていることが分かった。また、場所の信号発信は、徐波睡眠時に多く現れる短い脱同期期間まで持続していた。従って、海馬は不動状態にあるときでも現在位置の明確な表現を生み出しており、これは動いていないときに起こる経験に特異的な記憶過程があることを示している。

議論点
帰巣本能との関係

帰巣本能
・現象
・能力(機能)
 こうした能力はなぜ発達した?
 ・環境に適応することで発達
 例. 人は生きていける範囲が広く、動物ほど帰巣本能が強くないのでは
 ・安全性の確保のために発達
 ・行動範囲の広さによるのでは

海馬の機能として周辺の位置情報を漠然と認識
→帰巣本能と合わせることで帰れるのでは

まとめ
動作時と非動作時における位置の認識について考えたことがなかったので面白いと思った。今回、海馬においてそういった機能があるというのは、今までの認識からすると意外であった。脳の他の部分にもそういった機能があるのだろうと思うと興味がわく。

2017年10月11日水曜日

Nature Podcast(2016/02/25) Lab today, clinic tomorrow?

担当:栗本
参加者:8人

[概要]
 昨今、ゲノム編集技術の進歩が著しいが、技術的な進歩に比べて、法的・倫理的な問題や科学者以外の意見が反映されていない現状がある。これからのゲノム編集技術の可否について議論が行われている中、その影響を1番最初に受ける障害のある人の意見が反映されていない現状がある。

[議論点]
(ヒトにおける)遺伝子操作のメリット・デメリット

<メリット>
・欲しい能力(外見)が手に入る可能性があがる
・障害を治療できる
・障害を持って生まれる子が減る
・治療費の軽減
・生物(生命)の理論が深まる

<デメリット>
・遺伝子操作をしていない子の環境が悪化する
・宗教的に受け入れられない人たちもいる
・多様性がなくなる
・お金がかかる(貧富の差、国の差が出る)
・安全性(ゲノムデータの保管・手術のリスク・与える影響が不明)
・遺伝子操作を行うこと自体へのリスク
・法制度、社会全体の理解を得られるか
・未来を予測して操作することはそもそも不可能なのではないか

[まとめ]
最後に大林先生が仰っていた、種全体と個人の利益の相反が、ゲノム編集が広まると問題になってくるのではないかと感じた。自分の子供にゲノム編集をした胚を使いたいと言っている人も少なからずいたが、全員がゲノム編集をする世界になったら、どのような個性が求められるのだろうか。

2017年10月3日火曜日

大学生物学の教科書 17章 発生と進化による変化

担当者:劉
参加者:7名

概要
17.1 少数の遺伝子は多くの生物に作用して、分子ツールキットと考えられる。発生遺伝子が似ているが、異なる結果が出る。
17.2 生物はモジュールから構成される。遺伝子スイッチと呼ばれるDNAコンポーネントは、分子ツールキットの遺伝子を制御する。
17.3 同じ遺伝子を持っても、種間の相違性がある。
17.4 発生可塑性とは、単一の遺伝子型が環境によって複数の表現型を発現することである。環境シグナルは、未来環境の予告と未来環境と無関係のものがある。生物は新しい環境シグナルに適切に応答出来ない
17.5 発生遺伝子が進化を制約原則:既存構造を修飾する;発生を制御する遺伝子は大きく変化しない。保存された発生遺伝子により平行進化がもたらされうる。

議題
どこから別の生物というのか

種:生殖隔離

生物全体の分類方法
表現型

  • 見た目
    • 作り方
    • 部位
  • タグ・ラベル
    • 表現型の階層
    • 複数のタグ
    • 同じ単語を使う
遺伝型
DNA・アミノ酸配列

まとめ
生物の分類は生物学の課題である。だいたい表現型と遺伝型二つの観点から分類できる。