担当:辻本
参加者:6名
[概要]
細胞の機能を知る上で、その構造を知ることは不可欠である。肉眼では観察できないような構造を光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いることで可視化することができる。光学顕微鏡では、蛍光タンパクなどを用いて細胞内の動態の観察を行うことができ、電子顕微鏡を用いれば、より高分解能の実現が可能となる。
[概要]
細胞の機能を知る上で、その構造を知ることは不可欠である。肉眼では観察できないような構造を光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いることで可視化することができる。光学顕微鏡では、蛍光タンパクなどを用いて細胞内の動態の観察を行うことができ、電子顕微鏡を用いれば、より高分解能の実現が可能となる。
[議論点]
細胞のダイナミクスを高解像度でとらえるために何が必要か
ここでは、細胞のダイナミクスをとらえることをタンパク質の輸送や分子の動きなど、5nmほどのものを観察することと定義した。
電子顕微鏡では、高分解能を実現できるが、電子を用いるため真空中でなければ利用できず、様々な試料の調整が必要となる。これでは生きた細胞内の動態を細かく観察することはできない。それに対し、光学顕微鏡では、電子顕微鏡のような高分解能を実現することはできない。
まずはじめに、光学顕微鏡と電子顕微鏡のメリットとデメリットについて議論した。
[光学顕微鏡]
・調節の幅が広い。(拡大率が広い)
・生きている状態の観察が可能。
・色々な標識を行うことができる。
・分解能が電子顕微鏡に比べて低い。
・発光タンパクが大きい。
[電子顕微鏡]
・分解能が高い。
・真空中でないと電子を利用することができない。→生きた状態の維持ができない。
・標識しづらい。
ここから、これらの顕微鏡の改良方法について議論した。
[光学顕微鏡]
・波長を短くして分解能を上げる。→波長が短くなるとエネルギーが大きくなるため、分子の損傷や大規模な移動が生じてしまう。
・発光タンパクを小さくしたり、発光方向をレーザー分子のようなものを用いたり、他方向の光を制御したりして、一方向に定めることで、分子の向いている方向や回転の状態などを読み取る。
・AFMを用いれば作った基盤上でタンパク質の動きを追うことが可能。
[電子顕微鏡]
・時系列に沿った複数の試料を用いたり、瞬間冷凍や瞬間解凍技術を使用して、ダイナミクスを実現する。
他にも細胞シミュレーションを用いれば、分子レベルでダイナミクスをシミュレーションすることが可能である。その上で、顕微鏡技術とシミュレーション技術のギャップを両方向から埋めることが重要である。
[まとめ]
[まとめ]
細胞のダイナミクスをとらえるために、光学顕微鏡では、蛍光タンパクの方向性や大きさを小さくするというような改良方法が挙げられる。電子顕微鏡では、試料の扱い方の見直しを図ることで細胞のダイナミクスの観察が実現可能であると考えられる。また、より精度の高い観察を行うために、顕微鏡技術とシミュレーション技術の改良を双方向から行う必要がある。