2014年10月28日火曜日

[MBC2014] 11-1,2,3 膜輸送の基本,輸送体と能動膜輸送,イオンチャネルと膜の電気的性質

担当:池野
参加者:8名

節の概要:
前半では細胞膜を通り抜けてイオンを輸送するための仕組みや性質について、後半では神経細胞の基本的な仕組みなどについて述べられている。

議論点:
ニューロンの成長はどのように制御されているのか
神経系への人為的な学習の限界について

ニューロンの成長について
脳単位(マクロ)と神経細胞単位(ミクロ)の見方ができる
・脳単位
ヒトの学習能力は40〜60歳まで伸びる
子供よりも大人の方が単純に脳の容積が大きくなる
別々に育てられた双子は正確が似る傾向にある→性格は遺伝しているのではないか
・神経細胞単位
死んだ神経細胞の代わりはどうなるのか
不要な神経細胞は学習段階で間引かれる
学習能力=シナプス相互作用をスムーズに変更できる能力

神経系への人為的な学習について
単純なものは可能(条件反射や恐怖を与える)

神経細胞のネットワークの構造は人によって違う
→記憶の移植などは単純には行えない

・脳と直接通信することはできるか
視覚・聴覚を持たない人でも、機器を通じて神経細胞に信号を送ることである程度の視覚・聴覚を獲得することに成功している


まとめ:
生物は機械と違い自分でハードウェアの構造(神経細胞ネットワーク)も変化できることでより複雑さを増している。
神経細胞ネットワークの構造を把握することができれば、記憶の移植や脳との通信も可能になるかもしれない。

2014年10月20日月曜日

[MBC2014] Nature Podcast(2014/05/08) Eye Wire

担当:寺嶋
参加者:8名

概要:
網膜の神経の配置をゲーム化して解く事に成功

議論:
第六感のセンシングは可能か

・五感(味覚・嗅覚・触覚・視覚・聴覚)は人工的なセンサーで検知可能
    - 例:嗅覚・味覚(物質)、視覚・聴覚・触覚(エネルギー)
    → 第六感は検知できないのか

・第六感とは
    - 例
      - 霊感
      - ひらめき
      - 直感
    - 考えられる要因 
      - 今までの経験から脳内で無意識につながりが出来ている?
      - 推論
      - 記憶の勘違い
      → センサーではなく周囲の状態を知るもの(統合情報)
           - 正しいかどうかは別にして、第六感そのもので予想されるものに関わる何かは検知している
           - 例:温度・湿度体調等

・未知の検知能力
    - 例
      - 磁力(ハトとか)
      - 放射線
        - 凄く強いもののみに反応する
      - 重力(植物とか)
      - 自分の中の時間(体内時計が狂わない)
        - 日光・温度変化でリセット
        - 時差ぼけするヒトは鋭いことになる
    - ないとはいえない
    - 五感が動物は極端になっているだけ

・五感も突き詰めれば物質とエネルギーを検知する2つに分類できる?
    - 例えば嗅覚は目に見えない物質にラベルをつけただけとか…

まとめ:
第六感と呼ばれるものの定義やその検知、未知の検知能力について話し合いました。様々な方向に話が広がり興味深い議論が出来ました。

2014年10月7日火曜日

[MBC2014] 10-1, 10-2 脂質二重層 膜タンパク

担当:小舘
参加者:7名

節の概要:
細胞膜の構造である脂質二重層と、その機能を担う膜タンパクについて述べられている。

議論点:
細胞膜(壁)と生物進化の関係について

細胞膜:内と外を分ける かつ やりとりをする
→生物の起源にかかわる。

ウイルスはほとんどが細胞膜なし タンパク質の殻
→ウイルスのタンパク質、動物の細胞膜、植物の細胞壁を比較してみる

タンパク質
・かたい:外とのやりとりは大変?
・大きな構造をつくりづらい:複雑さに限界?
・イオンなどの障壁にはならなそう
・攻撃/防御のモード切り替え

細胞膜
・やわらかい
・大きな構造をつくれる
・イオンなどの障壁になる
・流動性をもつ
・組成の変更ができる

細胞壁
・強固
・簡単に大きくできる
・装甲になる
・壁にタンパク質を組み込める
・流動性はない

その他の話題
・細胞膜と細胞壁はそれほど違わなそう
・細菌とウイルスとでは、ウイルスは代謝ができないから細菌の方が先だろう
・膜の合成酵素をもたない生物は多分いない。その古さを見られれば起源解明?
・2種類の膜があることが重要そう

2014年10月6日月曜日

[MBC2014]8-4,8-5 DNAの解析と操作 遺伝子の発現と機能の解析

担当:佐藤
参加者:7名

節の概要
8-4,8-5 DNAの解析と操作 遺伝子の発現と機能の解析

議論点
遺伝子機能特定方法の今後

 ーーーーー現在ーーーーー
 □現在の目標…全細胞、全条件での網羅的調査
        全細胞 → できそう(全細胞のDNAメチル化解析)
        全条件 → 条件が何かまだわからない場合すらある
               (全てのノックアウト組合せの解析、
                現実的にはある程度予測して2ペアくらいでやる)
 
 □現在の手法
  ○ノックアウト(遺伝子から形質を探す) ・・・現在の主流
    L 発現量測定(DNAマイクロアレイ)
    L 過剰発現(量を減らしてダメなら増やそうという考え)

  ○スクリーニング(形質から遺伝子を探す)
    L タンパク質のスクリーニング
    L 変異体のスクリーニング(GWAS)

  ○個々のタンパク質機能の解析(現在まだよくわかっていない)

 □現在の問題点
  ・ ノックアウトしただけでは形質に変異が出現しない場合がある
   →ある特定条件下において起こる可能性がある=条件特異性
   →全遺伝子のモデル化まで到達していない
   →様々な条件(環境因子等)も含んだモデルの作成
            ↓
 □問題への対処
  書かれていない要因(実験環境のデータなど)をどうデータ化する手段が必要
  考え得る手段は
   ・ データから要因を推定する(難しそう)
   ・ 自分たちで条件を記録しながら再実験
    (全ての条件を記録するわけにはいかない、ある程度絞る必要性)
  実例として、稲の栽培における環境データを集めた研究がある
  このような研究は手間(時間とお金)がかかる
   →今はまだマニアックな部類
               ↓
     未来の遺伝子機能特定方法の開発の糸口に?
 

 ーーーーー未来ーーーーー
 全タンパク質のシミュレーションが可能となり、より精密なモデル作成ができるように...