担当:池野
参加者:9名
音源:
http://www.nature.com/nature/podcast/index-2015-01-08.html
元論文:
A new antibiotic kills pathogens without detectable resistance
http://www.nature.com/nature/journal/v517/n7535/full/nature14098.html
概要:
微生物は新たな抗生物質の供給源となりうるが、現状では全てのバクテリアの種のうち99%は培養が困難である。今回、未培養細菌を土壌中で増殖させることで新たに抗生物質を発見し、その1つをテイクソバクチンと名づけた。この抗生物質は高度に保存されたモチーフに結合するため、耐性を獲得した菌は確認されなかった。本研究は、病原菌が耐性変異を獲得するのは時間の問題であるという定説を覆すものとなりうる。
議題:
培養可能な微生物が増えることで可能になる抗生物質以外の微生物の利用法■現在の微生物の利用方法
・発酵食品
・抗生物質の発見
・環境の浄化/資源の収集
■培養可能な微生物が増えると何が起こるか?
・発酵食品の種類が増える
・新たに抗生物質を発見できる
・培養可能=ゲノムの同定が可能
・メタボローム解析ができる
■微生物に関する研究の現状
・土壌中のメタゲノムは読むことができる
⇒微生物の全ゲノムの復元はできないが、遺伝子くらいなら特定可能
⇒未知の機能を持つ遺伝子は発見できるかもしれない
・微生物のメタボローム解析
⇒増やせる微生物に関しては可能、増やせないと出来ない
⇒未培養微生物の培養が可能になれば、メタボローム解析で有用物質を発見できるかもしれない
・単体を培養しメタボロームを見る
⇒その微生物単体では働かない・生きられない可能性もある
⇒ならば、土壌中の微生物集合全体を培養しメタボロームを見る(メタ・メタボローム?)
まとめ:
現時点で微生物を用いて何ができているのかという話から広がって、微生物に関してはメタボロームの解析はまだまだ研究途上という話になり、微生物の培養が進めばメタボローム解析によって有用な物質を発見できるのではないか、という結論に至った。