【議題】酵素機能を持つRNAが存在することの利点を考える。
【結論】現代ではタンパク質酵素の方が優れており、RNA酵素の利点はあまり感じられなかった。
ただ、生命の起源や進化の過程を考える上では重要な存在だと思う。
【議題】酵素機能を持つRNAが存在することの利点を考える。
【結論】現代ではタンパク質酵素の方が優れており、RNA酵素の利点はあまり感じられなかった。
ただ、生命の起源や進化の過程を考える上では重要な存在だと思う。
【議題】ゲノムが同じで染色体数が多い個体と少ない個体のメリットデメリットを考える
【結論】ゲノム長が一定で染色体数が少ないときに起こり得ることを挙げ、種の生存に対してのメリットとデメリットに分類した。デメリットの方が多く挙げられたが、染色体数が多い場合にはトリソミー疾患が増加するなどの問題点が指摘された。
【議題】淡水魚が相当量の化学エネルギーを使ってまで周囲環境と異なる内部環境を持つのはなぜか
【結論】
淡水魚がエネルギーを使って環境と異なる内部環境を持つのは、生命活動を維持するためである。海で誕生した等張な魚類の祖先が淡水へ進出する過程で、環境と体内の浸透圧差に対応する必要が生じ、内部環境を維持する仕組みを獲得した。
【議題】モータータンパク質はどのようにしてその複雑な働きを実現しているのか。またその働きをモデル化できるか。
【結論】モータータンパク質が小胞を運ぶプロセスや、動くメカニズムを具体的に解明できればモデル化できるのではないか。
【議題】女王バチになるかどうかを、なぜ遺伝子配列のみで決定しないのか?
【結論】女王バチになるかどうかは遺伝子配列「だけ」では決定しない。同じ配列でも、発現の仕方によって異なる性質・役割を持つ。このようなEpigeneticsは、進化的にも合理的で、社会性昆虫のような複雑な集団生活において、柔軟性と安定性をもたらしている。
【議題】変異原や発がん性物質を生産する生物は、その物質からどのように自分自身のDNAを守るのか?またそのメカニズムを治療や予防に応用できるか。
【結論】アスペルギルスのような変異原を生産する生物の自己防衛メカニズムは完全には解明されていないものの、複数の仮説がある。変異原に対する防衛メカニズムを用いた治療や予防への応用を考える上では、酵素による無毒化やDNA修復機構の強化が有望である。
【議題】遺伝子発現が一方向であることの意味。または一方向でなかった場合の世界線について。
【結論】もし遺伝子発現が双方向であり、RNAからDNAへの逆転写が普遍的に存在したと仮定すると、有性生殖か無性生殖かによってその影響は大きく異なると考えられる。特にヒトの場合、両親から子孫へ安定した遺伝情報が正確に受け継がれにくくなり、種として安定的に子孫を繁栄させることが困難になったと考えられる。したがって、遺伝情報の正確な伝達と安定性を確保し子孫を繁栄させるため、一方向性の遺伝子発現が基本として確立されてきたと言えるだろう。
【議題】プラスミドを介した抗生物質耐性遺伝子の転移を防ぐにはどうしたらいいか。
【結論】ヒトにおいては抗生物質耐性遺伝子の転移を防ぐことは難しい。現実的にできることは、抗生物質やプラスミドの複製阻害剤などを使用して、抗生物質耐性遺伝子の広がりを防ぐこと。
【議題】L-アミノ酸の選択のようなホモキラリティは生物にとってどのような意味があるか
【結論】アミノ酸や糖質などミクロの視点では安定と効率の面でホモキラリティが重要である。臓器などの偏りについてはミクロな偏りが要因の一つかもしれないが、一般化はできない。
【議題】水の性質は他の惑星でも生命を支えるのか?
【結論】他の惑星では水の性質(惑星Xの気温で液体であること、極性をもつこと)が働かなくなるため、水は生命を支えるとは限らない。ただし、他の惑星(地球と異なる環境)で、水と似た性質をもつ物質があれば生命を支える可能性はある。
【議題】突然変異が起こる環境因子を人間が制御することはできるのだろうか。
【結論】人間が環境因子を介入・制御することで、一部の外的要因による突然変異の可能性は低減できる。しかし、ゲノム複製自体の不完全性や宿主内の生理的反応(ストレスや活性酸素の増加)に起因する突然変異は、依然として発生するリスクがある。