2015年12月31日木曜日

[火曜討論会2015] Nature Podcast(2015/7/9) Banishing HIV

担当:安澤
参加者:10人

概要

HIVのような(少なくとも小スケールでは)対策が確立された病気が、未だに猛威をふるっているのは何故だろうか。一つ言えるのは、実験環境で仮定する理想的な環境は、現実には当てはまらないということである。科学者は実地での適応についてより考えるべきではなかろうか。

議論点

人類にとって最も脅威となりうるウイルスの特徴

○脅威度は何で決まるか
  • 感染力
    • 強ければ空気感染で広がる
  • 致死率
    • 高すぎると逆に広まらない(エボラ出血熱等)
  • 治療の難度
    • ウィルスの多様性(変異しやすさ)
  • 潜伏(検出の難しさ)
 ○間接的に影響を与える
  • ウィルスの媒介生物
  • ヒトの生活に関わる生物に感染するウィルス
    • 栽培植物など多様性が低いと単一の疾患にやられる可能性も

○対策
  • 検出→隔離→治療・予防
    • ゲノムを読む→検出・感染経路の特定
  • 接触をできるだけ避ける
    • 非接触型の医療技術
      • 在宅治療
      • 遠隔手術
  • 完治したか(感染の恐れがないか)の検出法の確立

まとめ

家にいながら検査や治療ができれば、接触を減らすことができ感染症対策にもかなり有利なのではないだろうか。今後の発展に期待。

2015年12月8日火曜日

Nature podcast(2015/6/11) Antarctic biodiversity

担当:池野
参加者:10名

元論文:

The changing form of Antarctic biodiversity
Steven L. Chown , Andrew Clarke, Ceridwen I. Fraser , S. Craig Cary , Katherine L. Moon1 & Melodie A. McGeoch1

概要:
南極や南大洋の生態系は考えられていたよりずっと多様である。多様性に大きく影響する要因として、エネルギー獲得や長期間にわたるレフュジアが考えられている。人間の活動や全球的な気候の変化は南極の生態系の理解を妨げてしまっているため、国際的な協定によって南極の一部地域を保護する動きも進んでいる。

論題:
多様性を保てる環境保護の基準

■多様性とは?
・生物種の多さ
 ・どれくらい離れた種が共生しているか
・種間のバランスが取れている
・生き方の違いの多さ

■多様性の違う環境の例
多様性大きい:熱帯林
多様性小さい:極地、砂漠

■人間の利益と保護のトレードオフ
・人間の利益>保護の例
 ・森林破壊、温暖化、埋立地、乱獲、外来種

■環境保護の案
・絶滅しそうな生物種の保護
 ・生態系のバランス崩壊の可能性は残ったまま
・現状維持するよう手を加える
 ・人間の与えた影響に対して
 ・それ以外の与えた影響に対して
  ・そもそも、人間が影響を把握しきれていない
・人間が全く関与しない
 ・人間の利益は無し


まとめ:
一概に基準を定めることは難しく、個々の環境にあわせた基準が必要とされる
影響を人間が把握しきれておらず、影響ベースでの基準の策定が難しい。


2015年12月3日木曜日

2015 ラボ合宿 @山形県東根温泉

11/21、22にかけて行われたラボ合宿です。
今年は、御茶ノ水女子大学の由良研究室と合同で行いました。
行き先は山形県のさくらんぼ東根温泉です!!


今回はレンタカーでの移動としました。
途中で48号線沿いにある、ニッカ宮城峡蒸留所に寄り道〜♪
大きな蒸留釜

ニッカのウイスキーがずらり

その後、天童市内の水車そばに移動してお昼ごはん。

名物の鳥中華

そして旅館に移動。
旅館は、「よし田川別館」です。

最初に木下先生のお話から始まり、発表会をしました。
時間が限られていましたが、楽しい発表会になったと思います。

豪華な晩御飯(この後まだまだお料理が…)

晩御飯の後は、部屋に集まってボードゲームをしたり雑談をしたりと、遊んでおりました。


二日目は、朝ごはんをいただいたのち、ホテルを後にして、山形県の様々な場所に観光に出かけました。
あさごはん

霞城公園では、石垣の修復をしていました

春には桜がきれいだそうです

高畠ワイナリー

様々なところを観光して、とても楽しい二日目でした。
高畠ワイナリーで由良研のみなさんとはお別れして、寄り道をしながらゆっくりと仙台に帰りました。

合宿を合同でやるのは、研究室始まって以来初めてのことでしたが、なんとか無事に終えることができてよかったです。

来年はどこに行くのかな?


加賀谷



2015年12月2日水曜日

Nature Podcast(2015/6/11) Bronze Age genomes

担当:小舘
参加者:10名

音源:
http://www.nature.com/nature/podcast/index-2015-06-11.html

元論文:
Population genomics of Bronze Age Eurasia
Morten E. Allentoft et al.
Nature 522, 167–172 (11 June 2015) doi:10.1038/nature14507
Received 14 February 2015 Accepted 01 May 2015 Published online 10 June 2015
http://dx.doi.org/10.1038/nature14507

概要:
ユーラシア各地の古代人101人のゲノム解析。青銅器時代には、現在のアジア及びヨーロッパの人口構造形成の原因となる大規模な集団移動があった。印欧語族拡散の仮説と一致。また淡色皮膚は既に高頻度で存在したが、ラクトース耐性は稀だった。


議題:
民族間で違いがでるもの、他の哺乳類と違うもの

●乳糖耐性
大人では本来必要なくなるため、耐性を持たない(5歳ころまで)
しかし:ヨーロッパ人は大人でも耐性を持ち続ける

・SNP頻度:日本0%, アフリカ0%
→ヨーロッパ起源でそこでのみ広まった?

・[牛, ヤギ]乳と生存 ←進化圧?
 ↓
・乳製品の起源:
 - 飲料としての乳:B.C. 9000頃 中東
 - 最古のチーズ:B.C. 5500頃 ポーランド
 (脂質のみで乳糖は関係ナシ、ただし酪農文化は重要かも)
 - 乳を飲む文化:エジプトから

・これまでの研究:B.C. 5500頃耐性獲得
 今回の研究:青銅器時代(B.C. 3000-1000)でも稀
→急速に拡散?

・飲めなくなるのは容易(どこかが壊れれば良い)
 飲めるようになる変異はレア?


●まとめ
 乳糖耐性ひとつ取っても分からないことが多く、謎が深まった。


駅伝2015

2015年度の第51回電気・情報系駅伝大会が11/28(土)に行われました!

一昨年の9位、去年の8位と毎年順位を上げている木下大林研ですが、情報系教員陣の中でもずば抜けた走力を持つ大林先生不在の中、果たして今年も順位を上げることができるのか・・・!?


 当日は天気にも恵まれ絶好の駅伝日和となりました!
開会式は選手宣誓や中尾先生の挨拶と、何気に本格的でした


 開会式後は各自スタート地点に向かい、10:30にいよいよスタート!
スタート合図において少々混乱が見られたようですが、気にせず上位を狙っていきます



 
 今年も学生はこのTシャツで走りました!

残念ながら走者の写真があんまりありません・・・
来年は全員の走っている姿を写したいですね




駅伝終了!閉会式は屋内にて行われました
 気になる順位は・・・





13位!


オープン参加チームを除いた最終順位は12位と、入賞をあとちょっとのところで逃してしまいました・・・
残念ですが、練習タイムから換算した予想タイムを本番で大幅に上回ったので健闘したと思います!
お疲れさまでした!

そして駅伝が終わった後は恒例のおでん会です!

被写体深度の浅いおでん・・・ 美味しそう!


 
 コルクが抜きづらい...

 一般区間を教員が走った場合に送られる特別賞を山下さんが受賞し、景品(ワイン)を頂いてしまいました!
ありがとうございます!


歩いて帰る人(orラボに残る人)はお酒も飲みます!


そして毎年の練習タイムが一番良かった人に送られる最速賞と、MVP賞を決める時間ですが・・・
 両方頂いてしまいました!
嬉しい!
そして来年度の駅伝隊長にも選出されました!
来年こそは入賞したいですね


 最後に集合写真を
皆さんお疲れさまでした!


写真提供: 安澤さん、水谷さん、平田くん
文章:田河







2015年12月1日火曜日

[火曜討論会2015]Nature Podcast(2015/64) CRISPR’s next targets (B4 平田)

担当:平田
参加者:9名
概要:
遺伝子操作の技術として新たにCRISPRが現れてから2,3年、それはすでに急激に広まってきている。バクテリアのシステムを元に開発されたCRISPRは従来の遺伝子操作技術よりも容易で安価なため、科学者のみならず様々な人が遺伝子操作の実験をすることが可能になった。そのためこの技術の適切な使用と安全な応用を保証するような規制も徹底して考えられるべきだとされている。

議論点:
人間への利用は進む可能性があるか

*議論の具体的な焦点
 治療目的で受精卵の遺伝子操作を行うこと

◯人間への技術の応用がダメな理由はなにか
 ・技術が追いついておらず安全性に問題あり
 ・倫理的な問題あり

◯現状
 着床前診断(イギリス等)
 ー受精卵の遺伝子を解析し、遺伝的疾患のリスクを回避

◯人間への応用について考えられること
 ・確率されきっていない技術の応用はどうしても慎重に
 ・遺伝子を編集すること自体に問題意識がある
 ・人為的に遺伝の時間短縮を行うことが問題
 ・治療目的であれば倫理的問題が少なくなるのでは
 
まとめ
 ・受精卵を対象とした治療目的の応用はすでになされている
 ・遺伝子操作技術はどこまでがよくてどこからがよくないのかという
  線引きが問題である
 ・幹細胞・人工iPS細胞への応用や、機能強化目的での遺伝子操作をするには
  まだまだ越えなければならない技術的・倫理的問題が多く、
  線引きの程度が厳しいのが現状か