2015年12月2日水曜日

Nature Podcast(2015/6/11) Bronze Age genomes

担当:小舘
参加者:10名

音源:
http://www.nature.com/nature/podcast/index-2015-06-11.html

元論文:
Population genomics of Bronze Age Eurasia
Morten E. Allentoft et al.
Nature 522, 167–172 (11 June 2015) doi:10.1038/nature14507
Received 14 February 2015 Accepted 01 May 2015 Published online 10 June 2015
http://dx.doi.org/10.1038/nature14507

概要:
ユーラシア各地の古代人101人のゲノム解析。青銅器時代には、現在のアジア及びヨーロッパの人口構造形成の原因となる大規模な集団移動があった。印欧語族拡散の仮説と一致。また淡色皮膚は既に高頻度で存在したが、ラクトース耐性は稀だった。


議題:
民族間で違いがでるもの、他の哺乳類と違うもの

●乳糖耐性
大人では本来必要なくなるため、耐性を持たない(5歳ころまで)
しかし:ヨーロッパ人は大人でも耐性を持ち続ける

・SNP頻度:日本0%, アフリカ0%
→ヨーロッパ起源でそこでのみ広まった?

・[牛, ヤギ]乳と生存 ←進化圧?
 ↓
・乳製品の起源:
 - 飲料としての乳:B.C. 9000頃 中東
 - 最古のチーズ:B.C. 5500頃 ポーランド
 (脂質のみで乳糖は関係ナシ、ただし酪農文化は重要かも)
 - 乳を飲む文化:エジプトから

・これまでの研究:B.C. 5500頃耐性獲得
 今回の研究:青銅器時代(B.C. 3000-1000)でも稀
→急速に拡散?

・飲めなくなるのは容易(どこかが壊れれば良い)
 飲めるようになる変異はレア?


●まとめ
 乳糖耐性ひとつ取っても分からないことが多く、謎が深まった。


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