2020年11月17日火曜日

細胞の分子生物学 11章 小分子の膜輸送と, 膜の電気的性質

 担当:近藤

参加者:6名

[議題]

輸送体とチャネルのどちらか一方しか存在しなくても問題は生じないか

チャネルは輸送体カから進化したものがある(p604)。そのため、どちらか一方でも生物として成り立つのではないか?


  1. 考えられる事象、教科書に基づく事実
    ・輸送体には受動輸送と能動輸送がある
    ・チャネルには受動輸送のみ
    ・チャネルの方が受動輸送の場合輸送速度が早い(10万倍)
    ・チャネルは外部シグナルを調節できる
  2. 輸送体のみ(良い面)
    ・構造的にシンプル
    ・細胞外に物質を排出したい場合に有利
  3. 輸送体のみ(悪い面)
    ・受動輸送の際、輸送速度が足りない場合がある。輸送速度が重要な機関は脳や神経細胞があり、輸送体のみでは100倍程度足りない。
    ・植物細胞では常に水を大量に細胞内に入れる必要があり、輸送体のみでは難しい。
  4. チャネルのみ(良い面)
    ・能動輸送ができない
  5. 結論
    脳や神経細胞など大きな機関があり、輸送に速度が求められることがある。そのような場合では輸送体のみでは速度に十分に対応できない。また、チャネルのみでは受動輸送ができないため輸送体は必要である。よって、輸送体、チャネルは両方共必要である。

2020年10月27日火曜日

細胞の分子生物学 10章 膜の構造

 担当:髙橋宏

参加者:6名


[議論点]

膜に対するタンパク質の比重が大きいほど機能的に充実しているといえるのか


1.機能的に充実しているとはどういうことなのか

・機能の種類

・機能の効率

・機能の複雑さ



2.タンパク質があまり含まれていない膜の機能

・細胞内と外を分ける

・細胞内を区画化する

・様々な流動性の膜を使い分けられる

・脂肪滴を蓄えられる

・構成によっては悪条件にも耐えうる

・細胞同士の識別過程にも働いている

・細菌毒素やウイルスを受容してしまうこともある

・リン脂質...普通

 糖脂質...+αの機能を持つ



3.タンパク質が含まれる膜の機能

・脂肪滴の切り離しができるようになる

・栄養の受け渡し

・老廃物を出す

・細胞外からの情報の伝達

・強度が増す



4.タンパク質の比重が大きくなる要素

・タンパク質の数の増加

・タンパク質の種類の増加

・重い(大きい)タンパク質の増加

・脂質など(タンパク質以外)の減少

・脂質の密度の減少(表面積が増えたところに結合する)


5.比重が大きくなるとどうなるか
・タンパク質の数の増加→機能効率の上昇
・タンパク質の種類の増加→機能の種類の増加
・大きいタンパク質の増加→複雑なことができるようになる
・脂質の減少→脂質と結合しづらくなる→タンパク質も減ってしまう→機能効率が下がる
・脂質の密度の減少→タンパク質の結合箇所の数は増加しないため変わらない

結論:

タンパク質の数と種類の増加、重いタンパク質の増加はタンパク質の比重が大きくなる主な要素であり、それらは機能充実に繋がっている。

2020年10月20日火曜日

細胞の分子生物学 9章 細胞の可視化

 担当: 高橋和

参加者: 6名

【議論点】
GFPタンパク質のDNA配列を別タンパク質の遺伝子の最初か最後に挿入することで、そのタンパク質が蛍光タンパク質になることは自明なのか

1.考えられる事象,教科書に基づく事実
・緑色蛍光タンパク(GFP): 別タンパク質の遺伝子の最初か最後に挿入することで,発光する(多くの場合,元のタンパク質と同じふるまいをする)
・元のタンパク質とは畳まれ方が異なる可能性→違うものになることが考慮される
・GFPはβストランドが11本(200残基くらいのサイズ)
・GFPは外来であるため,翻訳が遅い→その間に元のタンパク質が構造的に安定する可能性がある

2.元のタンパク質側の問題として考えられること
・似た配列は似た構造をとる
    →同じような構造になるはず
・GFPは小さくはないので,構造的に大きく異なるかも
    →元のタンパク質が大きければ影響は小さい
・GFPがくっつくことによってリガンドが結合できなくなるかもしれない
    (タンパク質間相互作用部位の場合,より影響される)
・N末端,C末端の部位によってGFPが構造の内側に入り込んでしまうと両方機能しなくなる

3.GFP側の問題として考えられること
・GFPが光らなくなる原因
    →変異することによって起こる
    →自己触媒による翻訳後修飾が正常に行われない
・結合する相手によって発光の強さは変わるのか
    →発色団は樽形の内側なので,安定して発光可能

4.結論
タンパク質にGFPを挿入するに際し,構造的な問題が蛍光タンパク質として機能するかと決定していると考えられた.GFPは決して小さくはないタンパク質であるため,元のタンパク質が大きければ安定,そうでなければ不安定な構造をとり,場合によっては本来の機能を失うと考えられる.





2020年10月13日火曜日

細胞の分子生物学 8章 細胞,分子,生体システムを解析する 6節,9章 細胞の可視化(一部)

 担当:高沢

参加者:6名

【議論点】
確率的な要素をシミュレーションに加える必要はあるのか(細胞ごとのばらつきをモデリングする意味は何か)

1.細胞ごとのばらつき
    細胞分裂の際にタンパク質含量などにばらつきが出る(教科書p523)

2.ばらつきが応答や表現型にどの程度影響するのか
    要素や生物種によって異なる
    (and回路やor回路など回路特性によって変わる可能性もある)
    ex) mRNAの量が倍になると…
    ・人(哺乳類)→細胞システムが壊れる
    ・植物→倍数体になっても生き残る


3.
確率を考慮しなければならない状況
    ・対象のタンパク質の量が少ない
    ・細胞の形状が特殊(神経細胞)→位置に関する仮定が必要
    ・短時間の事象→平均化が難しい
    ・現実で分散が大きい事象

4.現実の細胞におけるばらつきのメリット
    単細胞生物同じ要因で多数の細胞が死滅する可能性を小さくする
    多細胞生物:発生の際などに構造を作り始める目印になる

5.結論
現実の生物には分散の大きい事象が含まれており、正確なシミュレーションのためには、確率的な要素を考慮しなければならないケースが多いと考えられる。

2020年10月6日火曜日

細胞の分子生物学 8章 細胞の研究法 第4-5節

担当:小林駿平
参加者:6名

【議論点】
変位の優性・劣性は生物内でどのようにして決定されているのか

1.優性劣性はなぜ存在するのか
 発現のしやすさなどが原因で、偶然優劣が存在しているのではないか

2.機能獲得変位がほとんど優性なのはなぜか
 重要な機能を喪失すると生死に関わり、遺伝子が残りにくいため、
 機能喪失が劣勢になっているのではないか

3. 優性劣性が存在しないとどうなってしまうのか

50:50の場合
・多様性が大きくなる
・生命にかかわるようなミューテーションが50%
 →半分しか生き残ることができない(エリートのみ生き残る)

100:0の場合
・種の多様性がなくなる

4.優性劣性が決定されるタイミング
・親から子に遺伝子を受け継ぐとき
 →2つのうち一つが渡される

・遺伝子発現するとき
例:遺伝子型AO(血液型A)の人
(1)Aしか発現しない場合
片方だけ発現させる方法は?
   →Oの発現を阻害する機能をAが持っているのではないか
(2)A,Oともに発現するが、表現型はA
片方だけ表現する方法は?
 →発現スピードを速くし、片方のみ大量に生産する

5.結論
変位の優性・劣性には遺伝子の発現量が関わっており、発現量が多いと優性、少ないと劣性になるとかんがえられる

2020年9月8日火曜日

細胞の分子生物学 8章 細胞の研究法 第1-3節 h.kondo

 担当:近藤輝

参加者:5名

議論点

培養した細胞が変異した際の環境を再現すれば、元となった生物も同様の変異を起こすのか

論点

培養細胞で起きた変異と全く同じ変異は生体内で起きるのか?

またその変異は保存されるのか?

➢ 培養する環境と生体内の環境はどのように異なるのか?

培養細胞とは、組織から単離をした細胞と定義した。

教科書に基づく事実

培養細胞のほうが生体内の環境に比べて均一性が高い。また、齧歯類細胞は、培養中に遺伝的な変異が起こり不死化細胞ができることがある。

培養細胞と生体細胞の環境の違い

それぞれの細胞がおかれている環境の違いについて3つの点から考察した。1つ目は、様々な細胞との相互作用の有無である。生体内の細胞では、周りに様々な種類の細胞が存在するため、他の細胞と相互作用がある。一方で、培養細胞では周りに同じ種類の細胞しかないため相互作用はないと考えた。細胞同士の相互作用によって校正機能が働くため、培養細胞と生体細胞では変異が同じように保存されないと考えた。

2つ目は免疫機関についてである。生体内では免疫機関は存在するが、培養環境では存在しない。そのため、培養環境では増殖ができた細胞でも、免疫機関により保存されない可能性があると考えた。

3つ目はエネルギーの供給についてである。培養環境ではエネルギーは無尽蔵にあると考えるとができるが、生体内では無尽蔵にエネルギーは供給されない。そのため、培養細胞と同様に変異した細胞は増殖しないと考えた。

結論

生体内では、培養細胞と同様の変異が起きても、保存されない。

2020年7月28日火曜日

細胞の分子生物学 7章 遺伝子発現の調節 第6-7節

担当:髙橋宏

参加者:6名

[議論点]
RNA干渉を行う非翻訳低分子RNAは1種類でも同様の機能を実現できるか

1.3種類の非翻訳低分子RNAの特徴
・マイクロRNA(miRNA)...標的RNAを切断して分解
・低分子干渉RNA(siRNA)...一本鎖のRNAを作って結合することで阻害
・piwi相互作用RNA(piRNA)...生殖系列で特異的に作られる
    転移因子の移動を阻止する
    他2つより長く、Piwiと複合体を形成する(他はArgonaute)
    本来、正常なmRNAを破壊してしまうが、そうはならない
   →piRNAの構造や製造場所が関係しているかも


2.それぞれの相違点と共通点
相違点
・miRNAは転写の抑制を行わない
・siRNAはRNA干渉を子孫細胞でも続けられる
・piRNAだけ生殖系列で作られる
・piRNAはターゲットを絞っている
・piRNAは最初一本鎖RNA
・ポリメラーゼ3で転写(piRNA)

共通点
・siRNAとpiRNAは、完全なトランスポゾン遺伝子を転写レベルで抑制し、それが作り出したRNAをすべて破壊
・RNA-RNA塩基対形成によって標的分子を見つけ、遺伝子発現を低減
・ポリメラーゼ2で転写(miRNA、siRNA)

3.なぜ1種類ではいけないのか
・3つの役割が違う
  →1つに統合したら危険
・piRNAのみが1本鎖で始まるため、敵味方の識別が難しい
    ↑
  2本鎖RNAを標的にすればいいわけではないから

4.どうすれば実現できるか
・安全な配列と危険な配列を区別
→危険な配列と安全な配列を識別して固定してしまうと変異が行われなくなったり、危険性が高まる

結論:
piRNAのみが1本鎖で始まるため、敵味方の識別が難しく、1種類での運用は難しい