2015年11月26日木曜日

[火曜討論会2015] ​Nature Podcast(2015/5/28) Talking temperature (M1 佐藤)

担当:佐藤(壮)
参加者:9名

概要:
2018年に承認される予定の”新しいSIの定義”について、その中でもK(ケルビン)の話題である。改訂の理由には常に一定である基礎物理定数に基づく定義という目標が挙げられる。これによりケルビンは水の三重点による定義から、ボルツマン定数に関連し、秒、メートル、キログラムの定義に依存するものに変更される。

議論点: 人間の感覚に近い単位について

○具体例
 ・古代エジプト
   ある人物の体の部位の長さ
 ・イギリス
   1ヤード(初期)=人の1歩の長さ
 ・セルシウス度
   (初期)水の融点と沸点
 ・その他の具体例
   東京ドーム○○個分の〜
   成人男性何人分の〜
   レモン◯◯個分のビタミンC

◯人間が理解できる限度(大きさ)とは?
 ・東京ドームはわかりにくい → なぜわかりにくい?なぜよく使われる?
 ・塩ひとつまみとかはわかりやすい → 身近、経験があるとわかる?
    → 見た目でわかるもの 容積はわかるけど、重さは理解し難い

 基準となるもの × 1桁 くらいが認識の限度
  例 駅まで1往復の距離   ◯
    駅まで100往復の距離   ✕ 
 基準となるものから離れすぎるとだめ → 大きさに適当な基準となるものが必要
 大きさを理解するのは難しくなるが、非常に大きいことを表すには的確
  例 東京ドーム1000個分の広さ
    レモン1000個分のビタミンC
    しじみ100個分のオルチニン

◯より万人にわかる単位
 ・みんなが知っている = 具体的に想像できる
 ・不変なもの

 そういった意味では時間という単位は優れている?

2015年11月25日水曜日

[火曜討論会2015] ​Nature Podcast(2015/5/21) A sexy choice(B4 田河)

担当田河
参加者9名

音源: 

元論文:
Sexual selection protects against extinction
http://www.nature.com/nature/journal/v522/n7557/full/nature14419.html

概要:
なぜ生殖するうえで性別は必要なのか?
有性生殖ではオスが必要だが、生殖という役割でオスが担う部分はすくない
メスのみで生殖したほうが子孫は多く残せるはずである
→ではなぜ性別は存在するのか
検証
コクヌストモドキ(保存食に潜む害虫)を用いた調査
性淘汰が起きやすいグループとそうでないグループで何が起こったか10年間検証
性淘汰が強いグループのほうが適応度が高く、絶滅しにくかった
そうでないグループは適応度がすぐに悪化し、絶滅しやすかった
→性淘汰が強いと絶滅しにくい

議題:
動物の性選択基準は不変か

まずヒトはどうか
  •  昔の女優と今の女優の顔の変化
    • 体型(昔はふっくら)が違うの部分は今も昔も同じ? 
  • 男は力強さや頭の良さ→あまり変わっていなさそう
  •  空気を読めるかどうか→遺伝的要因か環境的要因か
    • 化粧は流行、空気を読めるという意味での性選択判断基準になっているのか?
他の動物はどうか
  •  そもそも外見で良し悪しを判別できているのか?→孔雀やフラミンゴ
    • 外見のみで強い個体か判断しているのか、それとも外見が変わる要因まで認識してその上で強い個体か判断しているのか謎
  • 鯨の求愛歌
    • 流行があるらしい(西から東に伝わる) 
    • 群れで生活している動物は流行が発しやすくそれによって基準も変わりやすそうではある 
まとめ:
ヒト以外の動物においても、求愛行動における流行のようなものは存在することがわかった。よって性選択基準は変わる可能性も孕んでいるが、そのような基準の変化の発生は血筋や親の影響によるものなのか、はたまた環境によるものなのかは区別がつきづらい。

個人的にヒトにおける化粧の存在意義についての議論は興味深かった。
自分としては化粧という行為は単純に、外見を整っているように異性に思わせることで今までよりも上のレベルの異性の注意を引かせることだと考えている。







2015年11月19日木曜日

[火曜討論会2015] ​Nature Podcast(2015/5/7) Building an artificial brain

担当:佐藤(広)

参加者:10名

音源:
http://www.nature.com/nature/podcast/index-2015-05-07.html

元論文:
Training and operation of an integrated neuromorphic network based on metal-oxide memristors
http://www.nature.com/nature/journal/v521/n7550/full/nature14441.html

概要:
メモリスタは電気的ストレスを印加することにより薄膜の導電率を変えることができる。この性質を利用して人工シナプスを実現できる。 今回、メモリスタを用いたニューラルネットワークで3×3画素の白黒画像を文字列を表す3つのクラスに分類することに成功した。

議題:
ニューラルネットワークの出力について

■人を超える知能とは
・汎用な人工知能
 →評価基準を自分で設定できる
・身体感覚を理解
⇛まずは人に近づくという方向

■現在の分類問題の限界
・入力と出力は事前に設定、想定していない入力に対する対応
・数値化できない情報
・新しい概念
(・全ての人工知能は分類問題に帰結する?)

■新しい概念を生み出すことについて
・芸術、笑い
→自己の表現

■ニューラルネットワークの自我とは
・足りないと思われる機能として出力からのフィードバック
(→リカレントニューラルネットワーク?)
・人間の行動は2値かできる?(やるかやらないか)
→新しい概念とはその中間に相当

まとめ:
 ニューラルネットワークの出力について議論する前に、人工知能の方向性を議論し、まずは人に近づくという結論に至った。その点で現在の分類問題の限界について議論し、その中で新しい概念を生み出すということについて詳しく議論した。

2015年11月18日水曜日

[火曜討論会2015] Nature Podcast(2015/5/14) Collision course

担当:安澤
参加者:10人

概要

Bs0、B0中間子のμ粒子への崩壊頻度の測定は、標準モデル拡張の手がかりになる。LHCでの実験データを解析した結果、この崩壊を示す統計的有意な証拠を初めて観測し、その結果は標準モデルと矛盾しなかった。LHCの更なる成果に期待。

議論点

生物学における大規模実験
  • 生物学の分野で(LHCのような)大規模実験をするとしたら何ができるだろうか
○LHCの規模について
  • CERNおよび国際的な実験グループによる運用
  • スイス・フランスの国境地下に建設
  • 全周約28km (参:山手線…34.5km)
  • 建設費…約1兆円
  • 維持費…約1200億円 / 年
 (参考として京の場合)
  • 構築費…1120億円
  • 維持費…80億
○生物学で大規模実験をやるとしたら
  • 土地的・施設的な規模
    • 外界と(長時間)隔離できる環境
    • 環境を操作できる空間
  • 計算機
    • MD用などに特化したスパコン
    • 脳シミュレータ
  • その他
    • テラフォーミング 
      • 失敗した場合のリスクはあるだろうか
    • 成長の速い細胞(生物)
    • 深海探査
    •  海底・宇宙での生物実験
    • ヒトゲノムをいっぱい読む
      • 全ゲノムの場合1人あたり30万円として1兆円だと約330万人
        • 中途半端な感じが
        • 仙台市で約100万人
    • 原子生命を再現する実験

まとめ

領域としての規模、対象としての規模があるがやはり予算としての規模が効く。
1兆円という規模は感覚として掴みにくい。

2015年11月13日金曜日

[火曜討論会2015]Nature Podcast(2015/4/23) Bees hooked on pesticides

担当 : 加賀谷
参加者 : 11名

音源 :
http://www.nature.com/nature/podcast/index-2015-04-23.html

元論文 :
Seed coating with a neonicotinoid insecticide negatively affects wild bees
http://www.nature.com/nature/journal/v521/n7550/full/nature14420.html
Bees prefer foods containing neonicotinoid pesticides
http://www.nature.com/nature/journal/v521/n7550/full/nature14414.html


概要 :
近年では、ハチの数の減少が大きな問題となっている。EUでは、ハチに対して悪影響があるとしてネオニコチノイド系の殺虫剤を使用することを制限した。これに対して、検証が充分でないとして反論する動きがあったが、この農薬が実際に悪影響を与えているということを確かめた論文が紹介された。


議題 :
農薬を用いないで虫害を減らすには
 ここでは農薬を、人工的に作られた薬剤で虫を殺すものとした。

 ・食べられてもいい部分を作る
 ・虫を食べる生物を一緒に飼う
 ・遺伝子組み換え
 ・ハーブを一緒に植える

 ■ ハーブの香りがするように組み替える
   ・ハーブを一緒に植えると虫がよってこないと言われている
   ・植物そのものにその機能を加えてしまえばどうだろうか
      ・益虫までもが全滅してしまう
      ・そもそもハーブの香りがする作物ができてしまったら売れない

 ■ 遺伝子組み換え
  ・食べた虫が死ぬようなトウモロコシがすでにある


  ■ そのほか
    ・農薬を減らすことは農家の健康を保つことに繋がる
    ・室内で水耕栽培してみる(コストが高いので採算が合うものが限られる)

    ・人工的な農業は環境負荷が大きい
    ・科学的に栽培方法を考えてみる


まとめ :
農薬を用いると、環境にどのような影響があるのかあまりよくわかっていなかったが、今回の論文はその一端を見せてくれたように思う。一つの生態系として成り立っている環境から、人間にとって都合の悪いような虫だけを的確に除外しようとするのは、すごく大変な行為で、コストや環境負荷が大きくその折り合いをつけるのは難しいと感じた。

2015年11月11日水曜日

​Nature Podcast(2015/4/30) New dino soars

担当:池野
参加者:10名

音源:
http://www.nature.com/nature/podcast/index-2015-04-30.html

元論文:
A bizarre Jurassic maniraptoran theropod with preserved evidence of membranous wings
Received 11 February 2015 Accepted 20 March 2015 Published online 29 April 2015http://www.nature.com/nature/journal/v521/n7550/full/nature14423.html

概要:
中国で新たに見つかった獣脚類Yi qiの化石は、手首から長い骨が伸びており、その骨と指の間に膜上の組織が確認された。このことからYi qiが既知の獣脚類や鳥類とは全く異なる構造の翼を持っていたことがわかり、Yi qiは鳥類出現時期の獣脚類の進化の多様性を示唆しているといえる。

議題:
今後劇的な形態・生息域の変化が起きる可能性


現時点での生存限界
・海底
・地中
・高熱(溶岩など)
・砂漠
・火山(硫黄などの影響)
・高山地帯
・宇宙
・高高度の空

なぜ陸空海は生物が反映した?
・水や湿度
・空気
・空気圧
・エネルギー源・食べ物
・移動のしやすさ
・温度
・他の環境へのコネクション
 海⇒陸のように、徐々に新たな環境へ進出するためには中間的な環境が必要

・安全地帯として、地中(セミなど)や木の上(カエルなど)を一時的に利用する例はある

なぜ高山地帯にてきおうするせいぶつが
・利点がなかった
・水ない(地盤が固くすぐ流れる)
・植物いない(水ない・根を張れない)
・生態系に多様性がない
・資源が少ない(環境収容力がない)

空も結局は陸に依存しているのではないか
・水がない、植物もいない
⇒拠点・エサがない
⇒陸に拠点を持ち、陸上生物からエサを補給する
・共生環境が無い

まとめ
議論の結果、現時点では空の生物も結局は陸に依存しているため、空も完全な生息域であるとは言いがたいのではないかという結論に至った。
また、とある環境が生息域として機能する際に水や植物が重要な役割を果たしていることがわかった。




2015年10月28日水曜日

[火曜討論会2015]Nature Podcast(2015/4/9) Moon-making mystery

担当:平田
参加者:10名

音源:
http://www.nature.com/nature/podcast/index-2015-04-09.html

元論文:

    • Alessandra Mastrobuono-Battisti,
    • Hagai B. Perets
    • Sean N. Raymond
    Nature 520212–215 (09 April 2015)
http://www.nature.com/nature/journal/v520/n7546/full/nature14333.html

概要:
月が生成された背景の仮説として有力なのが初期の地球に火星大の惑星が衝突して飛び出した欠片が月になったというジャイアント・インパクト説であるが、衝突天体と衝突された天体の元素比率の組成を調べるシミュレーションによりこの説をより強固なものにした。

議題:
衛星の有無は惑星にどのような影響を与えるか


地球の場合 - 衛星は「月」
 現状ではどのような影響があるか
 ・万有引力による潮の満ち引きを発生
  →海岸の生物に影響(潮の満ち引きを利用して産卵を行う生物等)
 ・月明かりを発生
 ・時間や季節を知る手段
 ・自転軸の傾きを安定化
 ・自転速度に影響
  →自転速度が速くなると風が強くなる
  →台風が強力化する


衛星があることによる惑星の生物への影響を考える 
・惑星により生体リズムに利用できる新たな周期が増える
 →環境がより複雑になる
・風の強弱や潮の満ち引きにより環境が攪拌される


(過度な攪拌力はよくない?)
例えば風が強すぎると生物が一様化してしまう(2015/9/29の討論会参照)
生体リズムに影響を及ぼす潮の満ち引きや日周期だが、周期が短くなりすぎると生物は対応できない可能性がある
→適切な周期のレンジがあると考えられる

まとめ
地球には月の存在により支えられている環境が多く存在するようだ。
もし 月が複数存在していたり今よりも大きかったりするとさらに環境は複雑化していたかもしれないが、逆に月の影響が大きすぎて環境が一様化していたことも考えられる。
衛星が惑星に与える影響は決して少なくはないことが予想されたが、地球と月の関係はその影響が生物にとって適当な範囲内であったから現在の地球環境が存在する、と考えられるかもしれない。