2015年2月3日火曜日

[MB2014] Nature Podcast(2014/08/07) No limits

担当:佐藤(SS)
参加者:7名

概要:
有機合成は研究者の手による職人芸的プロセスを経て行われる。このプロセスを自動化することで効率的かつ高速・安価な有機合成が可能となる。

議論元「Organic synthesis: The robo-chemist」
http://www.nature.com/news/organic-synthesis-the-robo-chemist-1.15661


議題:「有機合成自動化による影響」

◯合成マシンとはどんなものなのだろうか
 大きさは?
  おそらく生産量に比例して装置は大きくなる
  ちょっと作るくらいなら3Dプリンタのように手軽なものになるかもしれない
  少なくとも研究室に収まるくらいにはスリム
 操作性は?
  素人が扱えるか・・・No ある程度の化学の知識は必要だろう
  入力がどのようなものかわからない

 合成マシンは生産面ではなく、新しい化合物や反応経路を模索する目的を想定している

 ーーーーーーーーーー自動合成マシンが満たすべき3つの条件ーーーーーーーーーー
 ①データベースへのアクセス
  反応や分子の情報が集まったデータベースにアクセスし情報を得ることができる
 ②合成経路を導くアルゴリズム
  チェスのコンピュータが考えるように幾つもの経路を考えて最適なものを選択する
 ③実際の反応を行う
  ①、②を満たした上で実際に合成を行い、化合物を作る
  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

◯現状
 1つの作業を繰り返すような単純な工程は自動化できている
  ex)DNA合成機、ポリペプチド合成機

 ◇現状考えられる影響
  ・自然環境への影響(環境汚染)
    人工的に作られた化学物質は自然界に影響を与えている可能性が高い
  ・人(人間社会)への影響
    化学物質の悪用(サリン事件など)、環境汚染は人にも悪い影響がある

◯自動化装置が完成した未来
 合成はより ”安価” で、 ”はやく” なる

 ◇考えられる影響
  ・プラスな影響
    生産コストが下がる
    更に効率的な合成経路が見つかるかもしれない
    経済性や保存性の低いものをつくりやすくなる(例えば難病の治療薬)
  ・マイナスな影響
    未知の物質を作りやすくなる一方で、それらが環境に及ぼす影響は未知数
    手軽な装置であれば個人での利用が可能になり、テロの道具とも成りうる


まとめ:
合成マシンが及ぼす影響は正負のどちらの面も持ち合わせているだろう。負の影響は具体性にかけたが、正の影響はいくつか例があがった。正の影響として、創薬はインパクトがありそう。合成マシン自体が具体的にどのようなものか、想像しにくかったがそれこそ3Dプリンタのように手軽なものであれば面白そうである。

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