2020年12月8日火曜日

News & Views: A safe fix for alcohol-derived DNA damage

担当: 高橋宏


参加者: 6名


URL: https://www.nature.com/articles/d41586-020-00462-1


【議論点】

 容易にアポトーシスを選択することは危険なのか


1. アポトーシスのメリット・デメリット

 メリット

 ・誤りはなさそう

 デメリット

 ・リサイクルできない(エネルギー多)

 ・限界が早く来そう(細胞分裂の回数に限界があるから)


2. リサイクルできない事により生じる問題点

 A.アポトーシスした細胞を作る必要がある

 B.アポトーシスされてしまうから

 C.アポトーシスの回数が増えるから


3. A,B,Cの詳細な問題点

 A.エネルギーが多く必要

  →子供の数が減る

 B.役割を担う細胞が減る(多細胞生物)

  →常に予備が必要になる

   予備を作るのにもエネルギーが必要

 C.アポトーシスが正常に機能しなくなる可能性が増える

  →癌化の危険性が増える

   →アポトーシスの経路も複数必要になる


4. 細胞分裂の限界

 ・細胞分裂し尽くして、なくなる機能がでてくる(予備もなくなる)

 ・細胞分裂の回数を増やす必要がある

  →ミューテーションが蓄積してしまう


5. 結論

機能の喪失や癌化の危険性が高まるので容易にアポトーシスを選択することは危険である。

2020年12月1日火曜日

Nature Podcast: Revealed: the impact of noise and light pollution on birds(Coronapod)

担当: 高橋和

参加者: 6名

URL: Revealed: the impact of noise and light pollution on birds

【議論点】
ワクチンの開発期間の長さはウイルスの特徴と関連があるのか

1. 新型コロナウイルスについて
・コロナウイルスの特徴: 
    年齢と基礎疾患が症状の重さに関係している,症状にばらつきがある
・HIVと比べるとゲノムサイズは約3倍大きい(1万:3万)
    →ゲノムサイズと開発期間の長さに関係はない
・ワクチンの開発期間:構想からFDAの認可まで
・ワクチンの開発は通常10~20年なのになぜこんなに早くできるのか

2. 開発の早い要因(ウイルス)
・構造的な要因
・変異率の低さ
・年齢が低いと症状が軽いので,治験がしやすい
・感染の特性(無症状でも拡散する)

3. 開発が早い要因(環境)
・需要に対しての開発競争がある
・(過去と比べて)解析技術の向上

 国からの支援
・規制の緩和
・副作用の賠償責任の減責(JP?)
・治験に対して,13億円程度の補助がある(UK)

4. 開発競争の要因
・期待される利益が大きい
・量が必要なため,2番手以降でも収益が出る
 →対象のウイルスの型が多いため
 →人種によって症状が異なる可能性があるため
・国益
・資金回収のしやすさ
・コマーシャル効果(技術力を比べる機会として)

5. 結論
開発期間とウイルスの特徴の直接的な関係は見られなかったが,環境的な要因でワクチンの開発が従来より早く進められている.








2020年11月24日火曜日

NATURE PODCAST Recoding the E.coli genome

担当:高沢

参加者:6名

【議論点】
コドンを再利用し、機能を追加できたらどのようなメリットデメリットが生じるか

1.コドン削減によって生物に生じる変化
    使用されるtRNAの種類が減る

2.人工的に追加される機能
    アミノ酸の種類を増やして新たなタンパク質をする
    →アミノ酸の合成に関しては遺伝子導入を行うか外部からの供給で補う

3.工業的な面でのメリットとデメリット
    メリット
        ・機能を追加して新たな物質の合成に利用できる
        ・競争能力を調整できる
            →自然界への流出を防いだり、環境を整えて大量に増やしたりすることが可能
    デメリット
        ・自然選択の圧力に弱い可能性がある
         (コドンを減らせるなら、すでに減っているはずである)
        ・増殖が遅い

4.機能を追加した生物視点でのメリットとデメリット
    メリット
        新たな機能にもよるが、一般的な環境におけるメリットは無いと考えられる
      (ただし、コドンの削減だけであれば、合成が速くなると考えられる)
    デメリット
        ・新たなアミノ酸や構造を持ったタンパク質は分解できないかもしれない
            →タンパク質の蓄積などが成長に悪影響を及ぼす可能性がある

5.結論
削減したコドンを利用した、新たなタンパク質の合成は、工業的に大きなメリットとなると考えられる。しかし、追加された生物にとっては、タンパク質を分解できないことなどによって、成長に悪影響が生じる可能性がある。

2020年11月17日火曜日

NATURE PODCAST The ethics of creating consciousness

 担当:小林駿平

参加者:6名

【議論点】
そもそも意識とは何か、一般的な定義と生物学的な定義に乖離が生じた場合どちらを優先すべきか

1.生物学的(専門的)意識の定義
 脳特有の電気的信号が見られるか
 構造、システム(内部)からの定義
 関連する学説
 ・integrated information theory 
  →どうぶつには意識あるがオルガノイドにはない
  ・global workspace theory 
  →前頭葉がないため意識がない

2.一般的、哲学的(非専門的)意識の定義
 自我や心
 第三者視点で見て行動を選択しているか←外からの見え方が重要

3. 一般的定義と生物学的定義に乖離が生じるか
・オルガノイド
 専門的→一定の水準に到達できれば意識ある
 一般的→意識を表現する手段がない→意識なし
・植物人間
 専門的→電気的信号が観測された→意識あり
 一般的→意思決定できない→意識なし
・ロボット(AIBO、ペッパー)
 専門的→意識なし
 一般的→感情あるように見える→意識と解釈


4.優先順位
一般的定義優先→大衆に受け入れられやすく、広まりやすい
専門的定義優先→広めるには法律を変えるくらいしないと難しいが、脳死など専門的定義が定着した例もある

5.結論
専門的定義では意識はあるが、一般的では意識のない場合の方が多いと考えられる。また優先順位に関しては、一般的定義が優先されることが多そうである。

細胞の分子生物学 11章 小分子の膜輸送と, 膜の電気的性質

 担当:近藤

参加者:6名

[議題]

輸送体とチャネルのどちらか一方しか存在しなくても問題は生じないか

チャネルは輸送体カから進化したものがある(p604)。そのため、どちらか一方でも生物として成り立つのではないか?


  1. 考えられる事象、教科書に基づく事実
    ・輸送体には受動輸送と能動輸送がある
    ・チャネルには受動輸送のみ
    ・チャネルの方が受動輸送の場合輸送速度が早い(10万倍)
    ・チャネルは外部シグナルを調節できる
  2. 輸送体のみ(良い面)
    ・構造的にシンプル
    ・細胞外に物質を排出したい場合に有利
  3. 輸送体のみ(悪い面)
    ・受動輸送の際、輸送速度が足りない場合がある。輸送速度が重要な機関は脳や神経細胞があり、輸送体のみでは100倍程度足りない。
    ・植物細胞では常に水を大量に細胞内に入れる必要があり、輸送体のみでは難しい。
  4. チャネルのみ(良い面)
    ・能動輸送ができない
  5. 結論
    脳や神経細胞など大きな機関があり、輸送に速度が求められることがある。そのような場合では輸送体のみでは速度に十分に対応できない。また、チャネルのみでは受動輸送ができないため輸送体は必要である。よって、輸送体、チャネルは両方共必要である。

2020年10月27日火曜日

細胞の分子生物学 10章 膜の構造

 担当:髙橋宏

参加者:6名


[議論点]

膜に対するタンパク質の比重が大きいほど機能的に充実しているといえるのか


1.機能的に充実しているとはどういうことなのか

・機能の種類

・機能の効率

・機能の複雑さ



2.タンパク質があまり含まれていない膜の機能

・細胞内と外を分ける

・細胞内を区画化する

・様々な流動性の膜を使い分けられる

・脂肪滴を蓄えられる

・構成によっては悪条件にも耐えうる

・細胞同士の識別過程にも働いている

・細菌毒素やウイルスを受容してしまうこともある

・リン脂質...普通

 糖脂質...+αの機能を持つ



3.タンパク質が含まれる膜の機能

・脂肪滴の切り離しができるようになる

・栄養の受け渡し

・老廃物を出す

・細胞外からの情報の伝達

・強度が増す



4.タンパク質の比重が大きくなる要素

・タンパク質の数の増加

・タンパク質の種類の増加

・重い(大きい)タンパク質の増加

・脂質など(タンパク質以外)の減少

・脂質の密度の減少(表面積が増えたところに結合する)


5.比重が大きくなるとどうなるか
・タンパク質の数の増加→機能効率の上昇
・タンパク質の種類の増加→機能の種類の増加
・大きいタンパク質の増加→複雑なことができるようになる
・脂質の減少→脂質と結合しづらくなる→タンパク質も減ってしまう→機能効率が下がる
・脂質の密度の減少→タンパク質の結合箇所の数は増加しないため変わらない

結論:

タンパク質の数と種類の増加、重いタンパク質の増加はタンパク質の比重が大きくなる主な要素であり、それらは機能充実に繋がっている。

2020年10月20日火曜日

細胞の分子生物学 9章 細胞の可視化

 担当: 高橋和

参加者: 6名

【議論点】
GFPタンパク質のDNA配列を別タンパク質の遺伝子の最初か最後に挿入することで、そのタンパク質が蛍光タンパク質になることは自明なのか

1.考えられる事象,教科書に基づく事実
・緑色蛍光タンパク(GFP): 別タンパク質の遺伝子の最初か最後に挿入することで,発光する(多くの場合,元のタンパク質と同じふるまいをする)
・元のタンパク質とは畳まれ方が異なる可能性→違うものになることが考慮される
・GFPはβストランドが11本(200残基くらいのサイズ)
・GFPは外来であるため,翻訳が遅い→その間に元のタンパク質が構造的に安定する可能性がある

2.元のタンパク質側の問題として考えられること
・似た配列は似た構造をとる
    →同じような構造になるはず
・GFPは小さくはないので,構造的に大きく異なるかも
    →元のタンパク質が大きければ影響は小さい
・GFPがくっつくことによってリガンドが結合できなくなるかもしれない
    (タンパク質間相互作用部位の場合,より影響される)
・N末端,C末端の部位によってGFPが構造の内側に入り込んでしまうと両方機能しなくなる

3.GFP側の問題として考えられること
・GFPが光らなくなる原因
    →変異することによって起こる
    →自己触媒による翻訳後修飾が正常に行われない
・結合する相手によって発光の強さは変わるのか
    →発色団は樽形の内側なので,安定して発光可能

4.結論
タンパク質にGFPを挿入するに際し,構造的な問題が蛍光タンパク質として機能するかと決定していると考えられた.GFPは決して小さくはないタンパク質であるため,元のタンパク質が大きければ安定,そうでなければ不安定な構造をとり,場合によっては本来の機能を失うと考えられる.