2019年10月29日火曜日

細胞の分子生物学 7章 遺伝子発現の調節 第6-7節

担当:近藤

参加者:7名

[概要]
 これまで、転写開始の制御について扱ってきた。一方で転写後に働く転写後調節も多くの遺伝子に欠かせないものである。これはNRAスプライシング部位の選択といったところから、RNAの編集まで様々な機構を有している。
また、非翻訳RNA (ncRNA) は遺伝暗号の読み取りやタンパク質の合成を行うものもあり、こういったRNAについての研究も進められている。


[議論点]
タンパク質の機能をncRNAが代替することは可能か

[前提 1 ]
人のような複雑な動物では、より複雑な構造をとるためにタンパク質が利用されており、RNAはそれらを作成するためより低いレイヤーで利用されている。

[前提 2 ]
RNAは回転に置いて3方向の自由度をもつが、タンパク質は2方向である。

[前提3]
RNAは配列を認識する(免疫機能)役割を多くもち、自身も分解することができる。
一方、タンパク質はRNAと比較して酵素という働きをすることができ、構造的に相補的な配列を認識することができる。

この他にも分解されやすさや体内での機能ついて議論されたが、ncRNAで代替できるかどうかの踏み込んだ議論を展開することはできなかった。

[まとめ]
RNAとタンパク質の自由度が異なることから、生体内での強度が異なると考えられる。つまり、大きな生物を構成するには現状タンパク質が必須ということになる。一方で、ncRNAでも強固な構造を持つことができることも研究されていおり、まだまだ議論の余地がある。