2014年9月30日火曜日

Nature Podcast(2014/05/01) Field lab

担当:水谷
参加者:8名

概要
実際の現場で行われる新たな農業技術の開発へ向けた実験について

議論点
農家の持つ情報の集約および活用方法について


農家の持つ情報をデータベースに集約して,皆で活用出来ないか?
(肥料の量を気象状況によって決めるなど)

◯農業に関して収集可能なビッグデータ
 ・収穫量
 ・気象状況
 ・地理的特徴(土壌環境,土壌細菌のメタゲノム)
 ・与えた肥料,水量
 ・稲と稲の間隔など,農家のノウハウ
 ・品種

◯活用例
 ・農家ごとの最適プランを提示
 ・農業アプリを農協に提供
 ・農業についての人工知能を作る
  ⇛ 農業のビジネス化

◯大企業による農業への参入
 ・個々の農家を守るべき
 ・競争すべき

◯今後の展望
 ・収集可能なビッグデータからモデルを作成
 ⇛ アカデミックなデータベース
 ⇛ 趣味で農業をする人に向けたアプリの開発(これは既に存在)
 

2014年9月22日月曜日

Nature Podcast(2014/04/24) On the origin of men

担当:小澤
参加者:7名

概要:
消え行くY染色体について


議論点:Y染色体による性決定のメリット・デメリット

XY型による性決定は哺乳類がほとんど

・Y染色体の遺伝子は20程度
 その中で性決定に関わるものはSRYのみ 生命活動に関わるものはない

Y染色体があることにより,特定の病気にかかりにくくなる
⇔一方,Y染色体があることによる男性特有の病気もある

性決定には,SRY遺伝子の有無が必要 転座によりXXでも男性になる可能性もある
近親婚で,二次性徴で性転換が発声するケースも

・Y染色体の安定期が存在するらしい 後に,消滅する可能性も

・仮にY染色体が消滅したとすると,SRY内の変異で性決定が起こる
  現在のXY型は,男女比がほぼ1:1で安定する

2014年9月16日火曜日

[MBC2014] 8-1〜8-3 細胞の単離と培養 タンパク質の精製 タンパク質の解析

担当:安澤
参加者 :7名

節の概要

8-1:細胞の単離と培養方法、胚性幹細胞(ES)細胞と抗体の作成について
8-2:細胞の構成物の分画、タンパク質の分離手法
8-3:タンパク質やその相互作用の検出手法、構造解析やコンピュータによる配列比較など

議論点

 

iPS細胞を用いた再生医療について

  • 例:iPS細胞から作成した網膜細胞の移植(9/12)
    • 患者の皮膚細胞から作成
    • 1.3×3mm のシート
    • 作成に10ヶ月
      • iPS細胞作成:4ヶ月
      • 分化:4ヶ月
      • 培養:2ヶ月
  • iPS細胞について
    • ES細胞……胚性幹細胞、時に万能細胞とも
    • iPS細胞……人工多能性幹細胞
      • 今のところES細胞ほどの分化能はない
    • 元とする細胞や分化の方法で何種類か方法が存在
      →目標としてはES細胞並みの分化能を持つ細胞に初期化
    • 拒絶反応が起こりにくい点は再生医療にとって非常に有利
  • iPS細胞の課題点
    • コスト
      • 製造にクリーンルームが必要で維持費も高い
      • 与える成分によっては培養液が高くなりそう
        →安価にできれば普及に効きそう
    • 分化能について
      • 正しく分化できたかどうかについては判断し易そう
      • 分化させる細胞によって収率は変わるのではないか
    • がん化の可能性
      • 初期化要因のc-Myc遺伝子ががん化要因になりうる
        • 代わりにL-Mycを用いる案
      • 未分化細胞がテラトーマ(奇形腫)の原因になる
      • ヒトに近い動物で試験するのが難しい
    • 臓器のような複数種類の細胞が分業する組織を作るにはある程度まとまった量の細胞が必要
  • 問題点まとめ
    • 費用や時間がかかる→培養(量産)技術が必要
    • 分化の多様性や正確さ
    • がん化したり腫瘍の原因とならないか

 Nature Podcast(2014/04/17) Conserve the countryside

担当:朴
参加:7名

概要:
田舎環境の保護

議論:
「生物多様性保全への分子生物学から見た取り組み」

・生物多様性の保全
 −種の数を維持する?
  >地域の衛生や生物多様性の良好な指標であると考えられているコウモリの多様性をカタログ化することで、地域の生物多様性を測定する
 −外来種が生態系にもたらす影響
  >多様性に良い、悪い影響とは
 −地理的分断されて独立性を持つ生態系をつなげると、どうなるのか

・生態系ネットワークから分子生物学的ネットワーク
 −単一細胞内のネットワーク
  >生物の捕食被食関係→物質の合成分解関係
  >雨が降る→細胞が水分を吸収する
 −単一細胞内ネットワーク→多細胞生物の細胞間のネットワーク

・ゲノム解析で生物多様性を測定するとしたら
 −例えば、池の水を取ってゲノム解析
  >メタゲノムで種の数が分かるが、種間関係は?
 −ある生態系のゲノムデータを長期間収集して、ゲノムデータから生態系の変化を見る

[MBC2014] 7-4,7-5 専門化した細胞を作り出す分子遺伝機構,転写後の調節

担当:池野
参加者:7名

節の概要:
遺伝子調節による細胞の分化機構について述べている。

議論点:
エピジェネティックな遺伝情報の収集と活用について

収集について

エピジェネティックな遺伝の種類
・正のフィードバックループ
・メチル化
・ヒストン修飾
⇒この中で観察しやすいのはメチル化

一卵性双生児のメチル化パターンの差異から何か発見できないだろうか
⇒全身の細胞を見るのは大変。どこを見るか

・ホルモン系の制御を見れば良いのではないか
⇒ストレスの原因解明につながるかもしれない

・双子の身長差はどこから生じるのか
⇒成長期の過ごし方や幼少期の環境による?

エピジェネティックゲノムの注目度が高まっている
⇒データベースを作ってみては良いのではないだろうか

活用について

エピジェネティックゲノムを見る意義は?
・塩基配列だけではわからない疾患の発見・解明
・エピジェネティックゲノムはトランスクリプトームなどよりも安定していて急激には変化しない
・エピジェネティックゲノムは環境を記憶しているとも言える
⇒集団による違いを見ることで何かわかるかもしれない