2014年6月24日火曜日

[MBC2014] 5-3, 5-4 DNA複製の開始と完了 DNA修復(B4 池野)

担当:池野
参加者:10名

節の概要:
5-3 DNAの複製開始地点と完了地点での複製機構の振る舞いについて
5-4 DNAに損傷が起こった時のその修復機構について

議論点:再生医療によって寿命は伸ばすことができるか

ヒトの寿命
・世界最高齢は122歳(死因は老衰)
・もともとは生物は生殖機能がある間だけ生きていれば良かったが、ヒトは長く生きようとする意志が生じた

テロメアと寿命の関係
・幹細胞は寿命が著しく長い
・心筋細胞は増えない
・ヒトは120歳程度でテロメアが0になる

老衰の定義
・免疫の暴走によって細胞が破壊され、老衰につながる
⇒ゲノムによって免疫は人それぞれ
⇒胸腺を作り免疫の教育をできれば免疫を補うことが可能?

脳の寿命
・脳は入れ替えられない
⇒脳をリフレッシュする、または一部入れ替える必要がある?
・神経細胞に関して
 ・神経細胞を1つなくすとどの程度記憶に影響が出るのか
 ・神経細胞を加えたときに脳に適応できるのか
 ・神経細胞を増やすことは可能かどうか

・機構を1から作るのと回復するのでは違いがある
 1から作る機構を持っていても損傷や欠損を修復する機構は無く、ガイドが必要となる

2014年6月17日火曜日

[MBC2014] 5-1,5-2:DNA塩基配列の維持、DNA複製機構

担当:寺嶋
参加者:10名

節の概要:
4-1 変異率が低くある必要性とその推定方法
4-2 DNA複製と修復の機構

議論点:
「修復率の低下を防ぐには」

- 複製回数を減らす
 - 太っているとがんになりやすい?
  - 通常は60〜70兆の細胞がある
  - 細胞の数が多い程がんになる細胞が多くなる?
  - 太っていると細胞が多いのは確か
   - ゾウとかは?

- 修復できなかった変異を修正する
 - 放射線、活性酸素等
 - 加齢による細胞の修復率の低下
  - DNAの修復率の低下?
 - DNAポリメラーゼ等が減る原因とは?
  - 老化が原因?減ったから老化している?
   - 変異の蓄積
   - DNA変異
   - メチル化パターン等の物質レベルの変化
    - パターンを戻せばよさそう

- 修復率とがんの関係
 - 加齢が原因の場合
  - 修復率の低下
  - 修復できなかった変異の蓄積
 - がん全般
  - 発がん性物質
   - DNAを傷つける
    - DNA本体を攻撃
    - 活性酸素を作る
    - 例:DNA染色液(らせんの間に入り込む)、タバコ
  - らせんのゆがみを直すような物質により変異そのものを減らす
  - 抑制遺伝子を増やす
   - 適量が良いので個別にコントロールしたい
  - 修復する物質を投入

- がんになりやすい細胞、なりにくい細胞と修復率
 - ネズミは世代時間も短く、自然ではがんになりにくい
  - ヒトは生き過ぎている
 - ハダカデバネズミはがんにならない
  - 体温が低いので、代謝の速度が遅い?
 - がんになりやすい生物と比較したら修復率の低下の原因がわかりそう
  - ips細胞とか?
   - 進化の洗練を受けていないので参考にならないかも
 - なりにくい臓器
  - 心臓とか皮膚とか
   - 考えられる要因
    - 分裂回数
    - 外部との接触の頻度

まとめ:
DNAの維持と複製についての基礎の節でしたが、変異率や変異の修復についての議論点が多く挙げられました。今回の議論点となった変異の修復率の低下については、変異の蓄積の結果であるがんについての話題が盛んでした。

2014年6月10日火曜日

[MBC2014] 4-5:ゲノム進化のしくみ

担当:小舘
参加者:10名

節の概要:
遺伝子やゲノムがどのように進化し、多様な生物を作り上げてきたかを見ていく。

議論点:
ヒト加速領域の機能はなにか

(ヒト加速領域:
 ヒトとチンパンジーが分岐してからの約600万年間で
 極めて例外的な速度で変化したDNA配列中の領域。
 脳の発達時期にかかわる非翻訳RNAを指令。)

●大脳皮質:高次の認知
 言語, 計算 など

●ヒトとチンパンジーの脳のちがい
 ・大きさ
  チンパンジー:約400cc ヒト:約1350cc
 ・構造も違う?
 配列はどう変化した?

→ヒト加速領域をチンパンジーのものと置き換えて
 発現パターンを調べれば、機能はわかるのではないか。

●チンパンジー→ヒト→その先はどうなるか
 脳は大きくなる?
 ・これまでの進化との環境のちがい
 ・脳の大きさは現在が最適か?
 ヒト→分岐する?
  宇宙に進出すればあり得るかも

・領域にSNPがあればそれを調べてみるのも手
・チンパンジーの研究:けっこう大変
・脳の大きさと能力はどう関わるか

2014年6月9日月曜日

[MBC2014] 4-3, 4-4:クロマチン構造の調節、染色体の全体構造 について

担当:朴
参加者:9名

節の概要
クロマチン構造の調節と染色体の全体構造の仕組みについて

議論点
DNA検査において、工ピジェネティクスも考慮されるようになるか
→工ピジェネティクス検査の可能性

>DNAに結合し真核生物の染色体を形成するタンバプ質

  • ヒストン
  • 非ヒストン染色体タンパク
マクロチン:この2種類のたんぱく質と核DNAの複合体
>遺伝情報検査

  • DNA、RNA配列 →CpGは読める
  • ヒストン →構造はある程度安定である
>発現の2つのメカニズム

  • 転写因子
  • メチル化 配列のC、Gはほとんどメチル化されている(CはTに変化しやすい)
もし工ピジェネティクス検査が可能であれば
→個体の表現型をもっと正確に予測できるのか

2014年6月3日火曜日

[MBC2014] 4-1, 4-2:DNAの機能と構造、染色体でのDNA凝縮について

担当:佐藤
参加者:9名

節の概要
DNAの基本構造とその機能、及び染色体内でのDNA凝縮の仕組みについて

議論点
生物の複雑さの原因とは?
 → そもそも複雑さとはなんだろう?
 
 ◯複雑さの定義
  ・例えば高等であること
    DNA配列が長いと高等だろうか?
     → 植物はヒトの30倍の長さのDNAを持つが、人の営みのほうが複雑そう...
      → DNA配列の長さでは定義が難しい
                   ↓
           一概に複雑さを定義することは困難
                   ↓
          その他の色々な視点から”複雑さ”を見ていく
   
  ・単純さから見る(複雑さの逆から攻めてみる)
    制御ネットワークの数
    神経の数、細胞の数etc → 要素の数から単純さを定義できそう
    例)消化系(胃)の数    クラゲ(食べて出すだけ)   草食動物(牛)
      細胞の数        単細胞              多細胞
                   単純←-----------------------------------→複雑

  ・個体を作る時間から見る
   種類|植物         動物
   時間|短い←---------------------→長い
      単純←---------------------→複雑

  ・構造的な視点から見る
   原核生物       真核生物
    単純←---------------------→複雑

  視点を細かく設定すれば複雑さを定義できそう