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2021年4月20日火曜日

細胞の分子生物学 第1章

大林担当(参加者6名)

議論点:有性生殖を行う種の多くが雄と雌の2種類に分かれているのはなぜか
結論:多様性を確保するとともに、ゲノムに基づく種内分業を行うため。

















2019年7月8日月曜日

細胞の分子生物学 6章 ゲノム情報の読み取り 第1節

担当:菅野

参加者:6名

[概要]
 DNAの情報は、そこからRNAというものに写し取られて利用される。この作業を転写という。これによってできたRNAはタンパク質の設計図であったり、そのまま物質として機能を持つ。
 真核生物では、DNAから写し取られたRNAにマーカーをつけて、いらない部分を取り除くスプライシングという作業を行う。この取り除き方によって、同じDNA配列部分の写しでも複数の最終産物を作ることができる。


[議論点]
スプライシングの仕方により異なるタンパク質を別々にコードするのに十分な領域があるにも関わらずなぜ別々にコードしないのか

ここでは、原核生物のようなDNAに直接タンパク質の情報を記述する場合(A)と、真核生物のようなイントロンありでRNAにし、スプライシングして利用する場合(B)を対立させて考えていく。

仮定 :
DNAの長さは現在と変わらず、使われていない部分に情報を入れていく。

(A)DNAに直接記述する
+メリット
・スプライシングに関連する情報はいらない。
・核の構造も必要でなくなり、転写と翻訳を同時にできる。
-デメリット
・新しい機能タンパク質を生み出すのが難しい。
・DNAを読む数が多くなる上、それぞれの発現調整も必要。
・1つ1つの変異がダメージになりやすい。

(B)スプライシングを利用する
+メリット
・イントロンがあるため確率的には重要なところにダメージが入りにくい。
・情報容量が大きい。
・バリエーションを比較的容易に増やせる。
・新しい機能タンパク質を生み出しやすい。
-デメリット
・1つのエキソンに変異が入るとそれを用いて作られる複数のタンパクが機能しなくなる。

そもそも少し違う新しいタンパク質を生み出すことは必要なのか。
→ほとんど同じ形だが、活性部位だけ変えたいということがあるとき有用。ただし、場合によっては生体に有害なことを引き起こすものが発生する可能性もある。


[まとめ]
 DNAに直接タンパク質の情報を記述する場合、DNAからの情報伝達が効率化できるが、それらの管理や新しいタンパク質を生成するのが難しい。一方イントロンありで記述すると、確率的にエクソンに変異は起こりにくいが、一度入ると、その部分は複数のタンパク質生成で使われているために、致命的なダメージになる。また、エキソンの組み合わせでタンパク質を記述されるために、組み合わせは変えられるため、バリエーションを増やすことができる。

2019年5月7日火曜日

細胞の分子生物学 第3章 タンパク質

担当:永井
参加者:6名

[概要]
 タンパク質には安定な折りたたみ構造であるコンホメーションがあり、その構造によって、結合する物質であるリガンドは決まる。そして、リガンドと結合することによってコンホメーションは変化し、特定の機能は発揮される。

[議論点]
ヒトはタンパク質でどれくらい語ることができるのか。(タンパク質1つ1つを調べることで個人の特性はわかるのか。)
↓
タンパク質の機能は何があるか。それらの機能は個体の特性にどう関与しているか

タンパク質の機能
 ・酵素としての機能
 ・繊維を構成
 ・物質を識別(ex.抗体が抗原を識別)
 ・物質の輸送(ex.トランスポーター)
 ・エネルギーの貯蔵(ex.筋肉はエネルギー源となる)

個体の特性 →  性格、体格、運動能力、感覚特性、見た目、頭の良さ、メンタルなど

運動能力を具体化・限定して、"筋肉の量と質"に変換
"筋肉の量と質" それぞれに、上で挙げた機能はどう関与するか

筋肉の量
 ・酵素としての機能 = 合成を制御することで量を調整

筋肉の質
 ・酵素としての機能 = 乳酸を分解し、質を高める
 ・物質の輸送 = 乳酸・ATPの輸送し、質を高める


[まとめ]
 個体の数ある特性の中の運動能力について、タンパク質の機能は関与していると言える。

2019年4月26日金曜日

[MBCセミナー2019]細胞の分子生物学 第2章 「細胞の化学と生合成」

担当:菅野
参加者:4名

[概要]
 生体内では様々な分子が働いている。その中でもタンパク質は非常に多くの場面で使われ、例えば触媒として多くの反応を促進する。代謝反応では、解糖などで、取り入れた栄養物を段階的に酸化することでエネルギーをADP→ATPやNAD+→NADHなどにして貯蓄し、それらを使って起こりにくい反応を進めることができる。代謝反応は高度に組織化され、そのバランスは驚くほど安定である。

[議論点]
ATPを増やせば増やすほど良いものなのか

ここではATPが過剰に多い状態において、悪影響があるか議論する

細胞内では
(ATPの量)+(ADPの量)= 一定
であるため、ATPが過剰に多いということはADPが非常に少ないということ
→ADPを使う解糖系が進まない

解糖やその先にあるクエン酸回路などの途中で生成される物質は他の反応経路にも使われたりする
→解糖が進まないとそれらの途中生成物もできないため、それを使う反応経路も進まなくなる

→ATPとADPの比が重要

この状態を元の状態に戻すには?
→AMP・ADPを合成する
→ATPを分解および細胞・生体外へ排出する
→解糖系などの反応経路を逆に辿ってATPを消費し、ポリグルコースを生成する

[まとめ]
 ATPが過剰に多いとADPが少なくなり、解糖系が進まず、それらの途中生成物を使う他の反応系もうまく進まなくなるため、ATPとADPの比が重要である。

2019年4月16日火曜日

担当:大林
参加者:6名

[概要]
 細胞は、全生物に共通する機構であるDNA→RNA→タンパク質という情報の流れに基づいた物質代謝を行い、その恒常性を実現している。この機構の成立の背景には遺伝子重複や細胞内共生などの遺伝子資源を増やす仕組みがある。

[議論点]
真核細胞においてミトコンドリアや葉緑体の一部の遺伝子がなぜ宿主細胞のDNAに移る必要があったのか

(簡単のため、共生前のミトコンドリアをMTオリジナルと書くことにする)

共生前後のミトコンドリア遺伝子
 MTオリジナル(5000遺伝子程度、細菌と同程度)
 ミトコンドリア(100遺伝子程度)
 参考:核(10000遺伝子程度)

→ ミトコンドリア遺伝子は
   (1) 核に移った →  核が、ミトコンドリアの数や活性を制御するため
   (2) 消滅した     → 機能重複の回避

共生前後のミトコンドリアの機能
 MTオリジナルの機能:好気的エネルギー生産、動く、食べる、増える
 ミトコンドリアの機能:好気的エネルギー生産

共生の理由
 ホストは共生で高効率なエネルギー生産手段を獲得
 MTオリジナルは防御をホストに委ねることができる

一部の遺伝子がミトコンドリアゲノムに残った理由
 遺伝子資源の区分化(輸送する必要がなくなる)
 半自律的制御(酸素呼吸による障害に迅速に対応するため)

[まとめ]
 ホスト細胞の活動に合わせてミトコンドリアの数や活性を制御するため、主に制御関連の遺伝子が核に移動した。

2015年2月6日金曜日

[MBC2014] Nature Podcast(2014/08/14) All Shook Up

担当:水谷
参加者:7名

リンク:http://www.nature.com/nature/podcast/index-2014-08-14.html

概要:

2014年4月に地震空白域でイキケ地震が起こった.この地震に対し地震テクトニクス的解析を行った結果,災害の可能性の残る地域および高まっている地域が特定され,今後イキケ地震震源地より南部地域で巨大地震が発生する可能性が示唆される.

議題:「地震は遺伝子に影響を与えるか」

◯地震が異常行動を引き起こすか?
 ・地震が死ぬことにつながれば,生物は恐怖を覚える=遺伝子に影響を与えるのでは
 →生物が地震で死ぬ場合を考えてみよう

◯地震で生物は死ぬのか
 ・人間:死んでしまう
 ・他の生物:鳥は飛べばよいし,陸上のにもあまり影響はない
 → 地震というより地震による津波の影響のほうが大きいのでは?
 → 恐怖を覚える天変地異について考えてみる

◯天変地異による選択圧(恐怖を覚える原因)
  • 火山,台風
    • 被害地域は割と固定されるので,それらに対する恐怖を覚えるという点での選択圧はおおきい
  • 津波
    • 回数が少ない
    • 川魚への影響はありそう?
      • 津波が来たところ,来ていないところの川魚のゲノムを比較することでなにかわからないか
    • 海底への影響
      • 潮の流れが変わる
      • 海底火山,プレート付近では影響がありそう

◯微弱な地震が遺伝子に与える影響
  • 低周波数がつくかどうか
    • やはり頻度が小さい.やはり死ぬかどうかが最も影響があるのでは

2015年1月27日火曜日

[MBC2014] 25-4,5 T細胞とMHCタンパク、ヘルパーT細胞とリンパ球の活性化

担当:安澤
参加者 :7名

節の概要

25-4:T細胞とMHCタンパクについて
25-5:ヘルパーT細胞を中心とした免疫系活性化やエフェクター細胞の分化などについて

議論点

 

体外で調整したT細胞による治療の可能性について


一般的なT細胞活性化プロセス
  1.  抗体補足による樹状細胞の活性化
  2. 活性化した樹状細胞によるT細胞への非自己ペプチド断片(抗原)の提示
  • 既にペプチドワクチン療法というものがある
    • ペプチド抗原を投与して樹状細胞を活性化する(1.)
    • 人工的に活性化したT細胞を作成できれば何かメリットはないだろうか?
人工的なT細胞の作成
  • 利点
    • 免疫系の老化に対応できるかもしれない
    • T細胞(免疫)不全の病気治療
      • 拒絶反応が起きないようMHCタンパクを個人ごとに合わせる必要あり
  • 問題点
    • 樹状細胞の活性化や作成で十分なのではないか
    • 傷害性(キラー)T細胞の寿命はあまり長くないのではないか
         →樹状細胞・ヘルパーT細胞も導入する
         →老化を考慮する
がん細胞をターゲットにした場合について
  • 何を抗原とするかが問題
    • 正常な細胞の変異であるため特異性が高くない
  • 人工的に作成した抗体を投与する治療が研究中
T細胞の老化とはそもそも何であろうか?
  • 年代別・健康状態ごとにゲノムやトランスクリプトームを読み特徴を見つけるのが手っ取り早そう 

まとめ:
現状では技術的課題や優位性が薄いですが、アプローチとしては十分有り得ると考えられます。

2015年1月20日火曜日

[MBC2014] 25章1,2,3節 リンパ球と適応免疫、B細胞と抗体、抗体の多様性(B4 池野)

担当:池野
参加者:7名

概説:
25章では、主に免疫系に関して述べられている。抗原が体内に侵入してから免疫が働くまでの一連の流れが説明されている。

議論点:
適応免疫系を安全に強化するにはどうしたらいいか

○免疫系を強化する方針
1.抗原への攻撃力を上げる
2.抗原の検出力を上げる
3.抗原の発見から免疫ができるまでの応答速度を上げる

○流行のウイルスに対する対策
そのウイルスに対するB細胞を作成し、個人個人のゲノムに合わせてカスタマイズして組み込む

○1つの抗体でより広範囲をカバーできないのだろうか
・自然免疫は広く反応するが抗原への攻撃力は弱い
 ⇒自然免疫の攻撃力を上げることで免疫系の強化につながるのでは
 ・自然免疫は弱いから成り立っている可能性(強すぎると自己抗原も殺してしまう?)

○抗原の発見力に関して
・発見力を強化したとても、FPを減らさなければ自己抗原も死んでしまう

○胸腺の強化
・強化は難しそう
・胸腺は10代でもっとも多く、年をとるにつれ脂肪組織に置き換わる
 ⇒胸腺を「維持」することが結果的に強化につながる
 ・ニワトリは胸腺が小さくならない
  ⇒胸腺維持に関する情報を得られる可能性
  ・ゲノムを調べて関係する遺伝子やパスウェイを同定できるかもしれない

○免疫系のコントロール
強化ではなく弱化させることができれば、アレルギーの治療も可能かもしれない
応答系の一部を鈍くすることで可能か?ただし、ピンポイントで弱くしなければさまざまな病気に対しての免疫も無くなってしまう恐れがある

まとめ:
免疫系の発見力に関した議論が主であった。胸腺の強化に糸口がありそうだが、強化は難しそうなので維持することを考えたほうがより現実的である。

2015年1月6日火曜日

[MBC2014] 24 病原体, 感染, 自然免疫

担当:小舘
参加者:8名

節の概要:
感染症の原因である病原体とその仕組み、対抗策のひとつである自然免疫について述べられている。

議論点:
ウイルスの環境への対応力を逆に利用する方法について

ウイルス:進化速度速い
・追従性
・mutation rate
→薬へ応用?


★ウイルス療法
・がん、脳腫瘍(膠芽腫)→既に試されている。
 がんの種類に対してウイルスの進化速度を利用できないか?
 免疫系みたいなことをさせる 元の免疫系とタッグできると良し?
・ホストへの特異性が大事
・通常細胞にも感染してしまうのでは?
 →免疫系に見つかりやすくする手法(見つかりにくくする機能を阻害)
  免疫系とのバランスが大事だろう。
  役目を終えたら自決してくれれば良いのだが。


その他の話題:
・ドラッグデリバリー 任意のターゲットへ感染
・ファージ療法もある(抗生物質の代わり)
・ウイルスを常在菌みたいにする? 定期服薬
・実験室でmutation rateを上げる
 →環境中へ 危険な因子を速やかに排除 ←危ないのでは?
・別のウイルスをやっつける
・ウイルスをデザインしてしまう


●まとめ
主にウイルス療法の話題が盛り上がった。現在既に治験として試されていることもあるが、今後の課題はもともとある免疫系との兼ね合いだろう。

2014年12月9日火曜日

[MBC2014] 23章 専門化した組織, 幹細胞と組織の再生

担当:佐藤
参加:7名

概説:
23章は人体を構成する様々な組織でもいくつかの代表例を上げて組織の生成や細胞、その機能について述べられている。

議論点:
なぜ哺乳類は自己再生できないのか

○自己再生する生物
 ・トカゲ(ニホントカゲetc) 自切…脊椎骨は再生しない
 ・ヒトデ
 ・ホヤ
 ・タコ
 ・プラナリア(扁形動物)
 ・メキシコサラマンダー
 ・アカハライモリ
   →再生には何らかの水分が必要?

○自己再生の障害になるもの
 ・再生する時の「場所決め」
   人の手は大枠ができてから水かきが消えて手になっていく
   指だけ欠損した時、断面から先を指として再生できるのか?
   どのようにして判断するのか?
 ・身分か状態に戻ることでがん化の可能性が高まる
   →高等な生物ではがん化しやすいからできない?

○(自己)再生の技術
 ・皮膚の再生(幹細胞がないとダメ)
 ・指の再生(細胞外マトリックスの粉?)
 ・肝臓の高い再生能力(2/3を切除しても短い期間に元の大きさに再生する)

◇歯の再生について考えてみる
 現在:歯が折れた/欠けた → クラウン インプラント
 理想:歯が折れた/欠けた → 元通りに再生

 どうすれば再生できるだろうか?
  →断面を未分化細胞に戻してそこから再生させる?
 げっ歯類の前歯は伸び続ける
  →どこまで再生すればいいのか(伸び続けては困る)

 
まとめ
イモリの再生を考えた上でヒトでは自己再生できないのかを議論した。議論する中でイモリの自己再生機構の詳細がどうなっているのか疑問が出た。

2014年11月18日火曜日

[MBC2014] 21 有性生殖:減数分裂, 生殖細胞, 受精

担当:小舘
参加者:6名

節の概要:
有性生殖の機構とその利点について述べられている。

議論点:
ヒトクローン作製への技術的課題

倫理的問題もあるが、技術的にはどんな課題があるのか。


●今までやられたこと
・ドリー(羊) 1996
 →2003年、6歳で亡くなる
・イヌ、ネコ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ブラ、ラット、ラクダなど
体細胞由来のクローン作成に成功
 →成体に達するのは5%程度


●ヒトのクローンに向けて
上記の例でも成功率が低すぎる、失敗は許されない
作製できても寿命を全うできなければダメ。

テロメアが最初から短い?
・老化が早い?
・疾患に弱い?
→ひとつのkeyになりそうなこととして
 ★テロメア、テロメアーゼの機構解明

体細胞由来クローン:エピゲノムのリセットがされていない 難しい。
制御する要因を知りたい。
メチル化、ヒストン修飾状態のコピーなど
 ★エピゲノムのリセット機構の解明

テロメアとエピゲノムの親玉は同じ?
 作用物質 or ホルモン、タンパク質

できそうなこと
・iPS細胞:もともとある細胞由来
・未受精卵をもってくる→ここから個体にする
 リセットされている、発生に必要なタンパクや栄養がある
 ★未受精卵→受精卵の作製
 ただし、ゲノムインプリンティングの問題(オスのエピゲノム情報)はある。


●まとめ
★テロメア、テロメアーゼの機構解明
★エピゲノムのリセット機構の解明
★未受精卵→受精卵の作製
という3つの課題が今回は挙げられた。
そもそもの機構としてまだ判明していないことが多いように感じた。

2014年11月11日火曜日

[MBC2014] 12-4, 12-5 がん細胞の挙動とその分子レベルでの解明, がん治療の現状と将来

担当:佐藤
参加者:9名

節の概要
4節:癌化に重要な遺伝子変異からどのようにがん細胞特有の性質が生じるのか、がんと
    関連する遺伝子の機能の特定、結腸がんをモデルにしたがん進行の例について
5節:現状のがん治療方法と今後の発展について

議論点
がんデータベースの有効利用

がんデータベース
○全国がん登録データベース
 国主導の既存の地域がん登録・院内がん登録データベースを統一した包括的DB
  がんについて:がんの種類、進行度、治療内容、発覚日、発見経緯
  個人について:姓名、性別、生年月日、居住地、医療機関名、生存確認情報
 といった情報をデータベース化する
 全ての情報が登録されるため、バイアスがないデータが得られる。
 フォーマットが統一されデータが扱いやすくなる。

○オープンながんデータベース
 ex)がん診断画像レファレンスデータベース(国立がん研究センター、データ数百件)
 アクセスが容易である。

○コミュニティサイドのデータベース
 ex)Patients like me:患者によるヘルスコミュニティー
 国を超えたデータベースフォーマットの統一ができる。
 アクセスが容易である。


データベースからわかりそうなこと
◇発見経緯からあるがんに有効な発見方法がわかるかもしれない
◇地域と特定のがんとの相関性が見えてくるかもしれない(環境要因の特定につながる)
◇がん細胞の変異情報からがんの状態を記述できる
◇がんに対する有効な治療法の判別(治療法別の生存率、有効度判定など)
  →無駄な治療や医療費の削減につながる
◇新規治療法の発見(偶然から治療法が確立される可能性)
◇医療機関や医師ごとの生存率がわかる
  →講習会や誤った治療が行われてないかなどのチェックの基準になる


まとめ
フォーマットの統一されたデータベースができることで、今まで見落とされていた事実が明らかになったり、がん研究での利便性が増すことが考えられる。
具体的にデータベースが出来てみないとどんなことが可能か詳しくは分からない。

2014年11月4日火曜日

[MBC2014] 20-1,2,3 がんに見る微視的進化過程、予防できる発がんの原因、がん化に重要な遺伝子の探索

担当:安澤
参加者 :9名

節の概要

20-1:がんの定義、発生の過程と特徴について
20-2:発がん因子とその同定について
20-3:がん化にかかわる遺伝子とその探索方法について

議論点

 

遺伝子検査が社会に与える影響について

  • 遺伝子検査
    • 遺伝子からリスクが分かる(例えば健康な人と比べた場合のオッズ比として)
      •  がんに関わる遺伝子検査の例:BRCA1
    • ゲノムは変化しない
      • 実際に罹患するかどうかは確率論
      • 対策した後の評価はできない
        →環境要因を含めた評価が必要
      • 特定の組織や未発見のがんそのものを検査するのは難しい
  • サービスとして
    • 遺伝子検査からアドバイスまで行う企業の出現
      • データを持っていたり、収集できる基板を持つ企業が強そう
    • 人工知能によるデータの評価・医療の補佐

まとめ
遺伝子検査に関してその評価尺度から話が始まり、やはり環境要因の考慮も必要ということでデータの収集方法や、今後これらを総合的にサービスとして提供する企業が現れるだろうという議論になりました。

2014年10月7日火曜日

[MBC2014] 10-1, 10-2 脂質二重層 膜タンパク

担当:小舘
参加者:7名

節の概要:
細胞膜の構造である脂質二重層と、その機能を担う膜タンパクについて述べられている。

議論点:
細胞膜(壁)と生物進化の関係について

細胞膜:内と外を分ける かつ やりとりをする
→生物の起源にかかわる。

ウイルスはほとんどが細胞膜なし タンパク質の殻
→ウイルスのタンパク質、動物の細胞膜、植物の細胞壁を比較してみる

●タンパク質
・かたい:外とのやりとりは大変?
・大きな構造をつくりづらい:複雑さに限界?
・イオンなどの障壁にはならなそう
・攻撃/防御のモード切り替え

●細胞膜
・やわらかい
・大きな構造をつくれる
・イオンなどの障壁になる
・流動性をもつ
・組成の変更ができる

●細胞壁
・強固
・簡単に大きくできる
・装甲になる
・壁にタンパク質を組み込める
・流動性はない

その他の話題
・細胞膜と細胞壁はそれほど違わなそう
・細菌とウイルスとでは、ウイルスは代謝ができないから細菌の方が先だろう
・膜の合成酵素をもたない生物は多分いない。その古さを見られれば起源解明?
・2種類の膜があることが重要そう

2014年10月6日月曜日

[MBC2014]8-4,8-5 DNAの解析と操作 遺伝子の発現と機能の解析

担当:佐藤
参加者:7名

節の概要
8-4,8-5 DNAの解析と操作 遺伝子の発現と機能の解析

議論点
遺伝子機能特定方法の今後

 ーーーーー現在ーーーーー
 □現在の目標…全細胞、全条件での網羅的調査
        全細胞 → できそう(全細胞のDNAメチル化解析)
        全条件 → 条件が何かまだわからない場合すらある
               (全てのノックアウト組合せの解析、
                現実的にはある程度予測して2ペアくらいでやる)
 
 □現在の手法
  ○ノックアウト(遺伝子から形質を探す) ・・・現在の主流
    L 発現量測定(DNAマイクロアレイ)
    L 過剰発現(量を減らしてダメなら増やそうという考え)

  ○スクリーニング(形質から遺伝子を探す)
    L タンパク質のスクリーニング
    L 変異体のスクリーニング(GWAS)

  ○個々のタンパク質機能の解析(現在まだよくわかっていない)

 □現在の問題点
  ・ ノックアウトしただけでは形質に変異が出現しない場合がある
   →ある特定条件下において起こる可能性がある=条件特異性
   →全遺伝子のモデル化まで到達していない
   →様々な条件(環境因子等)も含んだモデルの作成
            ↓
 □問題への対処
  書かれていない要因(実験環境のデータなど)をどうデータ化する手段が必要
  考え得る手段は
   ・ データから要因を推定する(難しそう)
   ・ 自分たちで条件を記録しながら再実験
    (全ての条件を記録するわけにはいかない、ある程度絞る必要性)
  実例として、稲の栽培における環境データを集めた研究がある
  このような研究は手間(時間とお金)がかかる
   →今はまだマニアックな部類
               ↓
     未来の遺伝子機能特定方法の開発の糸口に?
 

 ーーーーー未来ーーーーー
 全タンパク質のシミュレーションが可能となり、より精密なモデル作成ができるように...
 


2014年9月16日火曜日

[MBC2014] 8-1〜8-3 細胞の単離と培養 タンパク質の精製 タンパク質の解析

担当:安澤
参加者 :7名

節の概要

8-1:細胞の単離と培養方法、胚性幹細胞(ES)細胞と抗体の作成について
8-2:細胞の構成物の分画、タンパク質の分離手法
8-3:タンパク質やその相互作用の検出手法、構造解析やコンピュータによる配列比較など

議論点

 

iPS細胞を用いた再生医療について

  • 例:iPS細胞から作成した網膜細胞の移植(9/12)
    • 患者の皮膚細胞から作成
    • 1.3×3mm のシート
    • 作成に10ヶ月
      • iPS細胞作成:4ヶ月
      • 分化:4ヶ月
      • 培養:2ヶ月
  • iPS細胞について
    • ES細胞……胚性幹細胞、時に万能細胞とも
    • iPS細胞……人工多能性幹細胞
      • 今のところES細胞ほどの分化能はない
    • 元とする細胞や分化の方法で何種類か方法が存在
      →目標としてはES細胞並みの分化能を持つ細胞に初期化
    • 拒絶反応が起こりにくい点は再生医療にとって非常に有利
  • iPS細胞の課題点
    • コスト
      • 製造にクリーンルームが必要で維持費も高い
      • 与える成分によっては培養液が高くなりそう
        →安価にできれば普及に効きそう
    • 分化能について
      • 正しく分化できたかどうかについては判断し易そう
      • 分化させる細胞によって収率は変わるのではないか
    • がん化の可能性
      • 初期化要因のc-Myc遺伝子ががん化要因になりうる
        • 代わりにL-Mycを用いる案
      • 未分化細胞がテラトーマ(奇形腫)の原因になる
      • ヒトに近い動物で試験するのが難しい
    • 臓器のような複数種類の細胞が分業する組織を作るにはある程度まとまった量の細胞が必要
  • 問題点まとめ
    • 費用や時間がかかる→培養(量産)技術が必要
    • 分化の多様性や正確さ
    • がん化したり腫瘍の原因とならないか

[MBC2014] 7-4,7-5 専門化した細胞を作り出す分子遺伝機構,転写後の調節

担当:池野
参加者:7名

節の概要:
遺伝子調節による細胞の分化機構について述べている。

議論点:
エピジェネティックな遺伝情報の収集と活用について

収集について

エピジェネティックな遺伝の種類
・正のフィードバックループ
・メチル化
・ヒストン修飾
⇒この中で観察しやすいのはメチル化

一卵性双生児のメチル化パターンの差異から何か発見できないだろうか
⇒全身の細胞を見るのは大変。どこを見るか

・ホルモン系の制御を見れば良いのではないか
⇒ストレスの原因解明につながるかもしれない

・双子の身長差はどこから生じるのか
⇒成長期の過ごし方や幼少期の環境による?

エピジェネティックゲノムの注目度が高まっている
⇒データベースを作ってみては良いのではないだろうか

活用について

エピジェネティックゲノムを見る意義は?
・塩基配列だけではわからない疾患の発見・解明
・エピジェネティックゲノムはトランスクリプトームなどよりも安定していて急激には変化しない
・エピジェネティックゲノムは環境を記憶しているとも言える
⇒集団による違いを見ることで何かわかるかもしれない

2014年7月22日火曜日

[MBC2014] 7-1 〜 7-3 遺伝子調節の概観, 遺伝子調節に働くタンパク質のDNA結合モチーフ, 遺伝子スイッチの働くしくみ

担当:小舘
参加者:8名

節の概要:
体中で異なる細胞の機能や構造を生み出す、遺伝子調節のしくみについて述べている。

議論点:
細胞や生物の状態は遺伝子とその調節機構が分かれば記述できるだろうか

・ゲノム
・その調節
で発生や細胞1個の挙動をシミュレーション可能?
他になにか要る?


●タンパク質の状態
 ・メチル化などの修飾
 ・細胞内での場所、位置
●トポロジー
 ・相互作用、互いにどのように関わるか
●時定数
 ・反応の速さ
これらが分かればできそう。


→どうやって決めるか?
・トポロジーを記述しきれるか
 majorなものからminorなものまで網羅するのは難しそう

・理想としては:分子の動きが全部分かればいいのに
 MDとかはけっこう制約している

どこまでやれば十分か、どのくらい手を抜いていいか
→現在は職人芸に留まる。

2014年7月8日火曜日

[MBC2014] 6−2,6−3:RNAからタンパク質へ RNA世界と生命の起源

担当:佐藤
参加者:9名

節の概要
RNAによるタンパク合成の仕組みとRNAワールドについて

議論点
開始コドンはなぜAUGのみなのか

・生物の開始コドン
 細菌・ウイルス・・・開始コドン複数
           環境の変化に柔軟に対応するため?
 真核生物   ・・・基本ファーストAUG
 原核生物   ・・・開始コドンの上流に見られる共通配列(SD配列)が強く影響する

・開始コドンの起源
 初期の生物に開始コドンはあったのだろうか?
  ーRNAワールドにおいてはなかっただろう(触媒作用も有していたため)
  ータンパク合成指令の能力を獲得したあたりから出現したのではないか

・開始コドンが1つの理由
  tRNAの量的な理由ではないため

  終止コドンが3つである理由
   ー終止コドン同士のバックアップのため
  開始コドンが複数あると無秩序にタンパク合成が成されてしまう
                ↓
    開始コドンと終止コドンの量的バランスの有力な理由

・開始コドンがトリプレットである理由
 RNA読み取り機構が3つずつであるから4つや5つだと新しい機構が必要で非効率なため

・開始コドンがメチオニンと共通する暗号である理由
  ◯N末端が共通であると正規に合成されたタンパクだと判別できるため
  ◯ペプチド鎖をつなげる上で始まりがアミノ酸である必要があるため


2014年7月1日火曜日

[MBC2014]5-5, 5-6:相同組換え, 転移と保存型部位特異的組換え

担当:安澤
参加者 :9名

節の概要

5-5:相同組換えの仕組みおよびこれによるDNA修復と新たな塩基配列の形成
5-6:転移と保存型部位特異的組換えの仕組み

議論点

 

レトロウイルスおよびトランスポゾンの医療への応用について

  • スプライシングが関わる病気の例:福山型筋ジストロフィー
    • レトロトランスポゾン挿入によるスプライシング異常
  •  遺伝子組込みを用いたドラッグデリバリー
    • ターゲティングについて
      • 全身の細胞
      • 特定の組織の細胞
    • 組込み時に糖鎖などで細胞を識別して侵入するのは難度が高い
    •  挿入する配列にプロモーターを組み合わせて、遺伝子の挿入は全身、発現は特定の組織にする方法
  • レトロウイルス・トランスポゾンについて
    • 植物では表現形レベルでトランスポゾンが働いている例がよく見られる
      • トウモロコシの粒の色など
    • 動物ではあまり見られない?
      • 植物よりシステムが協調的
      • 幹細胞で挿入が起きないとわかりにくい?
      • ゲノムの変化を時間軸で見れるといいかも
      • レトロウイルスの塩基長が1〜10kbあるのである程度列で見れるシーケンシングが必要
    • 水平伝播の要因