2025年6月30日月曜日

新・大学生物の教科書 第2巻 第13章 遺伝子変異と分子医学

 【議題】女王バチになるかどうかを、なぜ遺伝子配列のみで決定しないのか?

【結論】女王バチになるかどうかは遺伝子配列「だけ」では決定しない。同じ配列でも、発現の仕方によって異なる性質・役割を持つ。このようなEpigeneticsは、進化的にも合理的で、社会性昆虫のような複雑な集団生活において、柔軟性と安定性をもたらしている。





2025年6月18日水曜日

新・大学生物の教科書 第2巻 第12章 遺伝子変異と分子医学

【議題】変異原や発がん性物質を生産する生物は、その物質からどのように自分自身のDNAを守るのか?またそのメカニズムを治療や予防に応用できるか。

【結論】アスペルギルスのような変異原を生産する生物の自己防衛メカニズムは完全には解明されていないものの、複数の仮説がある。変異原に対する防衛メカニズムを用いた治療や予防への応用を考える上では、酵素による無毒化やDNA修復機構の強化が有望である。

2025年6月10日火曜日

新・大学生物の教科書 第2巻 第11章 DNAからタンパク質へ:遺伝子発現

【議題】遺伝子発現が一方向であることの意味。または一方向でなかった場合の世界線について。

【結論】もし遺伝子発現が双方向であり、RNAからDNAへの逆転写が普遍的に存在したと仮定すると、有性生殖か無性生殖かによってその影響は大きく異なると考えられる。特にヒトの場合、両親から子孫へ安定した遺伝情報が正確に受け継がれにくくなり、種として安定的に子孫を繁栄させることが困難になったと考えられる。したがって、遺伝情報の正確な伝達と安定性を確保し子孫を繁栄させるため、一方向性の遺伝子発現が基本として確立されてきたと言えるだろう。


2025年6月3日火曜日

新・大学生物の教科書 第2巻 第10章 DNAと遺伝におけるその役割

【議題】テロメラーゼの活性を制御できた場合の、活用法と問題点について考える。

【結論】  テロメラーゼの活性を制御出来るようになれば、癌治療や寿命延長などの応用が期待される。活性化と抑制の両方向に価値があり、ヒト、ヒト以外で異なる可能性が見出される。癌化リスクや寿命延長の公平性、人口増加などの課題が存在し、実用化には技術面での整備と倫理面での慎重な検討が必要である。