2020年1月7日火曜日

細胞の分子生物学 11章 小分子の膜輸送と, 膜の電気的性質

担当:菅野
参加者:6名

[概要]
 生体膜の脂質二重層は極性分子の通過の障壁となるため、内外で濃度差や電位差を作り出すことができる。その調節には輸送体とチャネルが使われている。輸送体は能動的・受動的に小分子を輸送する物がそれぞれ存在する。輸送体の能動輸送ではエネルギーが必要であり、ATPなどを用いて輸送する。一方チャネルは受動的にしか輸送しないが輸送体よりもはるかに効率が良い。チャネルの大半はイオンチャネルで高い選択性がある。

[議論点]
輸送タンパク質からその細胞での機能を推定することはできるか。また、膜タンパクの解析にはどのような難しさがあるか。

小器官に関して機能推定可能かを議論する。

1. 機能の推定は可能か
・輸送タンパクの種類と個数が分かれば、少なくとも入力と出力に関しては推定できる。( f(x) = y )
→ただし、種類が同じでも機能が違う場合推定を誤る。

・内部を見ているわけでないため、内部機構や内部で固有の分子があったとしてもその部分は推定できない。

・1つの小器官に注目しても他との相互作用も含めて考えないと機能が推定できない可能性がある。

この議論の難しいポイント:何がわかったら「機能」と言えるか

2. 膜タンパク質の解析の難しさの影響
・1つに機能を特定できない可能性
・入れ子であるような場合、推定が難しい( f(x) = y → g(y) = z → h(z) = x → f(x) = y → ...)
・細かいレベルで機能を理解しようとするには難しい

[まとめ]
 小器官などの膜で閉じたものの内部構造を知ることはできないが、外部の輸送タンパク質が分かれば大まかに機能を理解することは可能と考えられる。しかし他との相互作用も含めて考えないとわからない可能性がある。また膜タンパク質の解析が難しいことで機能推定は容易ではない。

0 件のコメント:

コメントを投稿