2021年1月12日火曜日

細胞の分子生物学 20章 がん 第1-2節

 担当:高沢

参加者:6名

【議論点】
複数の異常細胞から癌が発生する場合一個の異常細胞から癌が発生する場合とどのような違いがあるのか

1.がんの特徴
    ・ほとんどのがんは1個の異常細胞から発生する(p1093)
        例外はどんなものか→例えば複数の異常細胞
    ・細胞の成長と分裂に関する制御を無視して増殖
    ・ほかの細胞の領地に侵入して増殖
    ・がんの原因
     機能獲得変異、機能欠損変異
    ・進行するにつれ細胞が不均一になる


2.複数の異常細胞からがんが発生したときに起こりそうなこと
    ・複数に由来するがん細胞が融合する(複数の細胞から新たな1個の細胞が生じる)
     ↑ヒト細胞では受精以外で起こる例が無い
    ・共存する(1個に由来するときは不均一になることから)


3.複数の異常細胞に由来するがんが共存しそうな理由
    ・互いに干渉しない(直接攻撃などができない)
    ・選択圧がかからない(資源が尽きるまで競争に転じない)


4.複数の異常細胞に由来するがんが共存した場合
    バリエーション増加することによって進行が早まる可能性がある


5.複数の異常細胞からがんが発生するには何が必要か
    ・がんの進化には複数の制約を超える必要がある(p1119)
    ・制約を超えるのは基本的に1個の細胞
        各々が別の有利な機能を持ち協力する→複数の細胞が同時に制約を超える
        →複数の異常細胞からがんが生じる
    butそもそもがん細胞は協調できなくなった細胞


6.結論
複数の異常細胞からがんが発生するためには、協力関係などにより複数の細胞が同時に1つの制約を超える必要があると考えられる。しかし、がん細胞は協調できなくなった細胞であるため難しい。仮に複数の異常細胞からがんが生じた場合は共存し、バリエーションの増加につながると考えられる。

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