2020年12月25日金曜日

細胞の分子生物学 第18章 細胞死

 担当:小林駿平

参加者:6名

【議論点】
なぜ実行カスパーゼの活性化は開始カスパーゼを介して行われるのか

1.アポトーシスの過程
アポトーシス誘発シグナルにより、開始カスパーゼの二量体を形成
→プロテアーゼドメインを活性化させ、特定部位を切断する
→実行カスパーゼ二量体が活性化
→アポトーシスが起こる

2.開始カスパーゼの特徴、機能
・通常は活性のない水溶性単量体
・一つの開始カスパーゼが複数の実行カスパーゼを活性化(連鎖増幅)

3.実行カスパーゼしかない場合のメリットデメリット
メリット
・二段階だったものが一段階になるため、処理がはやくなる
デメリット

・シグナルが大量に必要になる(種類、量)

・局在性が生まれ、細胞内の移動に余計な時間がかかる


4.開始カスパーゼを介した二段階制御のメリット

・連鎖増幅により効率が上がっている

・二段階制御の方がミスが少ない

・抑制と活性の制御が簡単(細胞死の量の制御)

一つの受容体で活性と抑制両方のシグナルを受け取り制御を行うよりも、

 別々の受容体で受け取り、後に情報を統合したほうが制御が容易

・異なる入力経路に対し、同じ実行カスパーゼを使える

開始カスパーゼを介することで、内因性と外因性のアポトーシス両方に、

 1種類の実行カスパーゼが適用できるため効率的


5.結論
二段階制御の方が効率や制御の容易さなどの観点でメリットが大きいため、実行カスパーゼの活性化は開始カスパーゼを介していると考えられる。

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