2012年10月4日木曜日

MBCセミナー 2-3: 食物からのエネルギー獲得

担当:沼倉
参加者: 15名
節の概要: 生物が生きるためにはエネルギーが必要である.動物は食物を分解することでエネルギーを獲得する.この節では糖の分解を中心にエネルギー獲得の過程をみる.

議論1 解糖系よりも効率の良い糖の分解経路はないのか.

・解糖系が最大のゲインであるかは,入力と最終産物の自由エネルギーの差から推定できる?
・多段であるステップをスキップできたりしないだろうか.
・中間産物をつくって多段であることの冗長性が系をロバストにしている.
 ・中間産物が他の生合成経路も使われる.
・グルコースではなくフルクトースが単位ではだめなのだろうか.

議論2 なぜ脂肪が蓄えられているのに,さらに食物を取り入れるのか.

・過剰な脂肪が疾患の危険性を高めることがある.
 ・脂肪が過剰なのは現代のヒトに限ったこと?
 ・野生動物ではどうか.
 ・食べられるときに食べられるだけ食べるとして,それは生存上有利なのか.

・筋肉中のグリコーゲンが脂肪より先に利用される.
 ・筋肉はどこまで減るのか.
 ・筋肉が減ることがエネルギー消費総量を減らすことにもなる?

他の議論点

・なぜ回路状の経路が進化上でき得たのか.
・なぜヒトなどでは窒素や硫黄を直接取り入れないようになったのか.
・進化上,非解糖系の経路の可能性はないか.
・冬眠状態のエネルギーの使われ方.
・代謝のネットワークは最適解なのか.
など

2012年10月3日水曜日

MBCセミナー1-3: 真核生物の遺伝情報


担当:藤原
参加者:9名
節の概要:真核細胞の話から始まり、真核生物のゲノムやモデル生物、そしてその解析の難しさなどが述べられている。

議論した点:
・ミトコンドリアが細胞に吸収されたのはなぜか
大気が酸素に富むようになり、宿主(嫌気性)がミトコンドリア(好気性)を利用した
ミトコンドリアDNAでは変異が起こりやすいため、宿主DNAへ遺伝子が移った
エネルギーの供給と引き換えにミトコンドリアは宿主に機能を任せた


他の議論点:
ミトコンドリアはなぜ細胞外に排出されなかったのか
細胞内での分解の流れ
葉緑体をもつ動物は存在するか
ミトコンドリアとその宿主はどちらが先に発生したのか
トラフグのゲノムが小さいわけ
ショウジョウバエの特定の染色体が巨大なわけ
調節DNAの仕事の流れ


感想:
節の構成もそうでしたが、議論点がミトコンドリアに集中しました。
ミトコンドリアが独自のDNAをもつことを初めて知り、細胞単位での生物の進化や共生に興味がいっそう湧きました。


2012年9月27日木曜日

MBCセミナー2-2 細胞の化学組成

担当:伊藤
参加者:9名
節の概要:原子、分子の説明から入り、細胞内の化学物質組成の多くを占める脂質、DNA,RNA,タンパク質、多糖などの巨大分子の性質が述べられている。

議論した点:

糖の酵素はできるのか

酵素として働くには立体構造をとる必要がある
分子が大きいため、自由度が低そう
極性部分が多いため、疎水性部分が内側に集まるなどの力が働かない
RNAなどのように相補性がないため立体構造を作りづらい

・エネルギーを蓄えるときの糖と脂肪の違い

どちらも最終的にATPを経由する→ミトコンドリアと関わってくる
糖は効率悪いが、利用しやすい。神経では糖を利用
脂肪は使いにくいが効率が良い
糖は4kcal/g、脂肪は9kcal/g

・保留(次回の内容)
糖と脂肪の代謝経路の違い
ミトコンドリアにおいて糖と脂肪がどのように使われているか


他の議論点:

脂肪酸の炭化水素鎖の長さ
原子間の引力・斥力とは何か
立体構造が唯一に決まる理由
ATPはなぜ多く使われているのか
H,C,N,Oが使われる理由


感想:

糖の酵素はできるのかという議論によって、糖とタンパク質、RNAとの違いについての理解が深まった。次回への保留点があるので注目して読み進めていきたい。

MBCセミナー1-2 ゲノムの多様性と生物の系統樹

投稿者:城田松之


このセクションでは生物の多様性と生物間の類縁関係について述べられています.


議論した点 

 

・遺伝子の水平伝播はどのような時に起こる


生物の多様性をもたらす要因として新規遺伝子の創出があります.これは主に古い遺伝子の変異,重複,相同組み換えによって起こりますが,水平伝播によって起こるものもあります.この水平伝播がどのような状況でおこりやすいのかを皆で考察しました.

ゲノムは守らなければならない
細胞とDNAを混ぜるだけでも形質転換(病原性の伝播)がおきるので,比較的容易に水平伝播するのではないか
ではご飯を食べるだけでも伝播するのか?死んでいれば大丈夫?
原核生物は起こりやすいので,核がないということが重要なのでは.
生命誕生の時にはもっと防御システムが弱かった.

細胞内ではDNAseが存在して外来のDNAを分解している.
自分のDNAが分解されないようにDNAメチル化などの制限修飾系をもちいて防御している.

有性生殖も水平遺伝なのか


・原核生物の形と環境

丸いものが自然に見える.細長いものやらせん状のものはどのようにしてそのような形になっているのか
関連しそうな因子
 栄養・表面積・流れ
細胞の形は細胞壁や細胞骨格によって形成されている.
表面の分子,脂質などによっても形は決まる
丸いものは動かなくてもよいのか
短い繊毛があって動くことができるものもいる
受動的に生きていればよいものは丸くて能動的に運動しなければならないものは細長かったりらせん形をするのではないか

その他挙げられた疑問点

・自由エネルギーとは何か?

・ゲノムサイズと遺伝子数の関係は

・深海の生物はどうやって生きているのか

・細菌と古細菌の違い

・ウイルス由来の塩基配列がどうやって伝わるか

・最初は無機栄養生物と光栄養生物のどちらから始まったのか

・なぜ生物のドメインは3つなのか

 

感想


生物がどのようにして今のような形態に進化してきたかというのは生物学の大きな謎のひとつです.遺伝子の水平伝播は生物が多様性を獲得するためのメカニズムの一つですが,どのような場合にそれが許されたり許されなかったりするのかということは難しい問題だと思いました.また,生物の形については,必ずしも遺伝子だけで決まるわけではなく,細胞を構成する膜やタンパク質などの物性にもよると考えられるので,物理化学の領域の検討事項であるようにも思います.

2012年9月20日木曜日

MBCセミナー 1-1: 地球上の細胞が共有する特徴

「細胞の分子生物学」(第五版)を用いて議論するセミナーを始めました. 各節のまとめをラボブログに載せていきたいと思います.

担当:大林武
参加者: 9名
節の概要: 生命共通の仕組み.特に,自己複製を実現するための物理的実体としてのDNA,ならびにDNA→RNA→タンパク質の情報の流れを示す.

議論1 DNA→RNA→タンパク質の情報伝達系の始まり


・(RNA説)RNAウイルスの存在はRNAから始まったことを示唆する.
・(タンパク質説)ヌクレオチドよりもアミノ酸の方が構造が単純.
 ・初期の地球環境を模した研究では,いくつかのアミノ酸が自然合成されていた.
・(RNA説)ヌクレオチドを構成する,プリン,ピリミジン,リボースは環構造を持つ.環構造は自由度が小さくなり,また分解されにくいので,他の物質との相互作用が起きやすい.
・(RNA説)炭化水素鎖は膜脂質にも使われており,利用しやすいものかもしれない.そうであれば,リボースは直ぐに作成できそう.

議論2 アミノ酸はなぜ20種類か?


・もし一種類しかなければ,長さでしか情報を表現できない.最低限2種類は必要.
・疎水性アミノ酸は性質の違いが小さく,無くても大丈夫そう.
・最低限なくては困るアミノ酸は数種類しかない
 ・疎水性アミノ酸の何か
 ・親水性アミノ酸
 ・架橋するためのシステイン
 ・酸性アミノ酸,塩基性アミノ酸:荷電性物質の選択に必要(イオンやリガンド).

・コドンとの関連
 ・アミノ酸が16種類ならば2塩基コドンで良く,ゲノム配列の節約になる.
 ・3塩基コドンならば,最大64種類使うことも可能だが,生合成コストによる制約によって20種類になっている.

議論3 アミノ酸の供給源


・動物はタンパク質を経口摂取
 ・アミノ酸は何回でも再利用が可能(劣化しない)
・細菌や植物は外部タンパク質を大量摂取できないので,自前で合成.

議論4 DNAの塩基はなぜ4種類か


・2文字ならば,長いゲノムが必要
・偶数文字でないと,相補対を作れない
 ・自分同士で相補対が作れると,奇数文字でも大丈夫.
・AT(2)とGC(3)と異なる2重結合数ペアになっている.
 ・塩基の構造を考慮すると,2重結合の数が異なる方がミスが少ない.
 ・2種類の結合強度が存在することで,ゲノムの大局的な強度変化を作ることができる.

他の議論点


・mRNAの構造(tRNA, rRNAとの比較)
・DNAは何故2本鎖
・チミンとウラシルを使い分ける理由
・遺伝子と発現調節部位の位置関係

感想


現存する生命体のシステムがどの程度必然であったのかが面白いと思っています.全く同じ原始地球環境を用意したら,全く同じシステムができるのか.重力・光・水などの条件が異なるとどうなるのか.

2011年11月28日月曜日

駅伝、それは生きる糧となる

11月某日
昨年度、我々からの挑戦を受け
かるーく蹴散らしたお隣の研究室、中尾研から挑戦状が届いていました。


良いでしょう。受けて立ちます。

もしかしたら、コンディションが悪いし負けちゃうかもしれないなー
とか思わずに、昨年同様かるーくひねりつぶして差し上げましょう。


11月26日 土曜日
天候にも恵まれ、予定通り駅伝大会が実施されました。




集合時刻の朝9時には、当日出場予定のない朝の弱い写真係が珍しく早く到着し
そのせいか逆に1名ほど遅刻者がでたようですが、点呼には間に合いました。


第一走者がぞくぞくと集まってきています。
中央部で寒さに震えているのが我らが伊藤君です。


予定の10時30分から10分以上寒さに震えながら待ち
やっとこさスタート
伊藤君が写った写真を見つけることができなかったため適当な走り出しの写真


そして第二走者サワニーさんから土多さんへタスキが渡ります!かろうじて土多さんが見える!?


そして第四走者、我らが大林さん。競り合ってます!(木下先生のカメラ綺麗に写るなぁ・・・


待機している笠原さんを激写!


読者の皆様は、お気づきになられるでしょうか。靴なのに5本指であるということが・・・
これがのちに東北大学の歴史に名を刻む、恐怖の5本指スニーカーである・・・

第四走者から第五走者へは中央から離れていたため、撮影することができませんでしたが、
帰ってきた岡村さんをすかさずパチリッ!
完全に風をとらえています。この時、「まだまだ俺は行ける!」と思ったとか思わなかったとか


おや、こんなところに木下先生と奥さまと大林さんの奥さまが

おっと、田高君を発見!
登ってきています。

そして、笠原さんにエアタスキ渡し!

城田さんが帰ってきて

平谷さんがゴール!!


はたして結果は・・・!

大健闘の15位!
そして挑戦状をたたきつけてきたお隣中尾研はどうなったのか・・・

どーん!


17位で我が軍の勝利です!
今年も圧倒的な?差というものを見せつけてやりました。
まぁ17位ですか?早いですよね。うちは15位ですけど。
17位っていったら全参加研究室がいくつでしょう40近くあるなかですし真ん中以上!
来年また頑張って欲しいですね。

木下研は、君たちの挑戦をいつでも待っている!

そしておでん!駅伝とおでんがかかっていたのはこの時知りました。


最後におでん後に屋上で写真撮影
変顔でという指令がでたのですが、一人しかやってないようです。おかしいなぁ


今回、写真が多いので表示に時間がかかってしまうかもしれません。
きっと今の時代光ですよね!Hikari!そんなことを言っていたら怒られますね。

中尾研を煽っていたのも、先輩にやれって言われたんです。怒らないでください。すいませんでした。
僕は中尾研大好き!

(写真提供:木下先生、大林さん、中村)
(文責:中村)

2011年11月9日水曜日

合宿

木下研初の合宿が行われました!(10月28日、29日)
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場所は川渡セミナーセンターです。仙台から電車やバスで2時間ほどのところにあります。
かなり大自然の中に建てられています。

到着後さっそく行われたセミナーですが、発表テーマは各自「研究以外のこと」でした。

発表は途中でしたが、夕ご飯にジンギスカンをはさみました。
合宿施設だけあってかなりのボリュームでした。
さらに発表はまだ途中なのにこの後、川渡温泉へ。
後半のセミナーは中止かと思われましたが、なんとか続行され無事最後まで。
みなさま発表お疲れ様でした。

翌日は、まずは紅葉を眺めに鳴子峡へ移動。
淡い色の変化の紅葉がきれいでした。
大自然を前にするとヒトの存在の小ささに打ちのめされます。

この後、鳴子温泉へ。(温泉2回目)
温泉街でおいしいものを食べ、仙台へ帰りました。
みなさま合宿お疲れ様でした。

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ちなみに、初日夜にC葉さんが持ってこられたボードゲーム「パンデミック」がすごく面白かったです。
すばらしいゲームバランスでした。


写真提供:笠原さん
文責:沼倉