担当: 高橋和
参加者: 6名
【議論点】
GFPタンパク質のDNA配列を別タンパク質の遺伝子の最初か最後に挿入することで、そのタンパク質が蛍光タンパク質になることは自明なのか
GFPタンパク質のDNA配列を別タンパク質の遺伝子の最初か最後に挿入することで、そのタンパク質が蛍光タンパク質になることは自明なのか
1.考えられる事象,教科書に基づく事実
・緑色蛍光タンパク(GFP): 別タンパク質の遺伝子の最初か最後に挿入することで,発光する(多くの場合,元のタンパク質と同じふるまいをする)
・元のタンパク質とは畳まれ方が異なる可能性→違うものになることが考慮される
・GFPはβストランドが11本(200残基くらいのサイズ)
・GFPは外来であるため,翻訳が遅い→その間に元のタンパク質が構造的に安定する可能性がある
・元のタンパク質とは畳まれ方が異なる可能性→違うものになることが考慮される
・GFPはβストランドが11本(200残基くらいのサイズ)
・GFPは外来であるため,翻訳が遅い→その間に元のタンパク質が構造的に安定する可能性がある
2.元のタンパク質側の問題として考えられること
・似た配列は似た構造をとる
→同じような構造になるはず
・GFPは小さくはないので,構造的に大きく異なるかも
→元のタンパク質が大きければ影響は小さい
・GFPがくっつくことによってリガンドが結合できなくなるかもしれない
(タンパク質間相互作用部位の場合,より影響される)
・N末端,C末端の部位によってGFPが構造の内側に入り込んでしまうと両方機能しなくなる
3.GFP側の問題として考えられること
・GFPが光らなくなる原因
→変異することによって起こる
→自己触媒による翻訳後修飾が正常に行われない
・結合する相手によって発光の強さは変わるのか
→発色団は樽形の内側なので,安定して発光可能
4.結論
タンパク質にGFPを挿入するに際し,構造的な問題が蛍光タンパク質として機能するかと決定していると考えられた.GFPは決して小さくはないタンパク質であるため,元のタンパク質が大きければ安定,そうでなければ不安定な構造をとり,場合によっては本来の機能を失うと考えられる.
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