2019年7月9日火曜日

細胞の分子生物学 6章 ゲノム情報の読み取り 第2,3節

担当:永井
参加者:6名

[概要]
 RNAからタンパク質への翻訳は触媒作用を持つ分子装置、リボソームによって行われる。リボソームには大小のサブユニットがあり、小サブユニットがtRNAとmRNAのコドンを対応させ、大サブユニットがアミノ酸間にペプチド結合を形成してポリペプチド鎖を作る。
 RNA世界仮説は、かつてはRNAが遺伝情報の媒体であり、化学反応の触媒でもあったとする仮説である。


[議論点]
コドンの対応はなぜ今のようになったか

コドンへの疑問として
・割り当ての数の違い(2~6)
・トリプレットの最後のヌクレオチドは2種で良いのでは?(4x4x2)
・終止コドンはなぜ3つも割り当てられたか
などが挙げられた

それに対してコドンの割り当てが今のようになった要因として
・1文字目は大きさ、2文字目は性質を保存しているのではないか
・ややこしいものとして、終止やトリプトファンなどがまとめられているのでは?
・合成経路でまとめられているのでは?
・誤って生成されても害の少ないものに多く割り当てているのではないか?
などが挙げられた

終止シグナルについて、コドンではなく、TATAなどの配列で表す方法が考えられる
この方法ならば、偶然終止してしまうことを減らせ、フレームシフトにも耐性がある
しかし、偶然終止することが少ないのは一概に良いとは言えない
終止コドンの割り当て数を変えれば、偶然終止することのおきやすさを調整できるのではないか

終止コドンはATリッチ(100%と66%)

GCリッチの太古の生物は重要なアミノ酸をGCリッチのコドンに割り当て、余ったATリッチのコドンに終止などを割り当てたのでは?


[まとめ]
 コドンの対応が現在のものになった要因についての議論が盛んに行われた。コドンの冗長性が疑問視されたが、それらは上に挙げられた要因などで説明ができ、可変性があるという点から好ましいものだと考えられる。

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